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アパレルショップでは、お客様がいなくなった閉店後も仕事が残っています。今回は、友人・Fちゃんが商品の陳列中に体験したエピソードをご紹介します。「この服を前に出して!」と“指示を出す声”の正体とは……?

閉店後に聞こえた声

アパレルショップで働くFちゃん。ある夜、閉店後に陳列をしていると声が聞こえてきました。

「この服を前に出して!」

思わず振り返りましたが、誰もいません。「気味が悪い」と思いながらも、ちょっとした好奇心で言われた通りにディスプレイを変えてみました。

翌日から売れ行きが急上昇

すると、翌日に驚きの出来事が。指示に従って前に出した服が、飛ぶように売れ始めるではありませんか!
しかも、それは一度きりではありませんでした。“あの声”を聞き、同じような体験をするスタッフが続出したのです。そして、「あの声を聞いた商品は必ずヒットする」と店内で話題になっていきました。

マネージャーが語った衝撃の事実

そんなある日、本社のマネージャーが店舗を訪れました。「最近、売り上げが絶好調だね〜!」と声をかけられたため、Fちゃんたちが不思議な声の話をしてみたところ、マネージャーの表情が急に神妙に。

「そのアイテム、全部Hさんがデザインしたものなんだ……」

小さくつぶやいたマネージャー。Fちゃんたちも息を呑んで、思わず顔を見合わせます。
Hさんは、最近病気で急に亡くなってしまったデザイナーだったのです。

ブランドを見守る“声”

その事実を知ったFちゃんたちは、「きっとHさんが、自分のブランドを愛して最後まで支えようとしてくれているんだね」と話しました。怖がるスタッフはひとりもいません。不思議な出来事ではありますが、温かい気配に守られているような気さえしていたのです。

そのうち声は聞こえなくなってしまったそうですが、この出来事は今でもお店で語り継がれています。

【体験者:20代・販売員、回答時期:2023年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。

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