いつも決まってやってくる女性客
Kちゃんが働くドラッグストアには、ある時期から頻繁に決まった時間に来店するようになった女性客がいました。というのも、必ず「店長のシフトが夜の日」にだけ現れるのです。
しかも、その女性客は店長と二人で棚の陰で話していたり、一緒に退店していく姿を何度か見かけたりと、なんとなく違和感のある場面が多かったのです。
まさかの「あの人」との鉢合わせ!
ある日の夜、その女性客が来店したタイミングで、店長の奥さんもお店に姿を現しました。たまたま近くで商品を補充していたKちゃん。ふと耳に入った会話に思わず手が止まります。
どうやら実は女性客と奥さんはママ友だった様子。奥さんは「最近この時間にここへよく来ているみたいだけど、子どもはどうしているの?」と問い詰め、女性客はしどろもどろに。店内の空気は一気にピリついていきました。
店長の一言が決定打に
すると、何も知らない店長がその場に登場。奥さんの存在に気づかないまま、女性客に向かって親しげに「A美ー……」と下の名前を呼んでしまったのです。場は凍りつき、奥さんの目が冷たく光ります。
「A美? どうしてあなたがA美さんの名前を知っていて、名前で呼ぶの? どういうことでしょうか? 二人とも説明してください」
奥さんの低い声が、店内の空気を震わせました。
秘密の結末と残された教訓
結果、女性客と店長の不倫が発覚。以前から怪しく思っていた奥さんは、決定的な現場を抑えるためにお店に現れたのだとか。その後店長は左遷され、女性客も二度とお店に姿を見せなくなりました。
離婚したのかは定かではありませんが、Kちゃんは「あの瞬間を一番近くで見ていて、悪いことは必ずバレるし、天罰が下るんだなと思ったよ。それに、奥さんのあの時の冷たい目つきが頭から離れない……」と話していました。
【体験者:30代・販売員、回答時期:2024年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。