「パートは裏方でいい」新人の横柄な態度
Rちゃんは、ショッピングセンター内のアパレルショップでパートとして働いていました。そこに新しく入社してきたGさんは、「社員」という立場を振りかざし、初日からなんとも横柄な態度。
「社員は花形。パートは裏方をやっていればいい」と言い放ち、Rちゃんを含めた数人のパートさんに、ゴミ捨てやバックヤード整理、遠い倉庫からの荷物運びといった、力仕事や雑務ばかりを押し付けるようになりました。
常連に信頼されるのは誰?
ところが、いざGさんが接客に出るとクレームが続出。お客さんにまで「なんでいつもの人はいないの?」と言われる始末。今までお店を支えていたパートさんたちは、常連のお客さんから絶大な信頼を得ていて、売上の大きな柱になっていました。
結局、Gさんは仕方なくパートさんたちを店頭での接客業務に戻すしかなくなったのです。
覆面調査でまさかの結果
そんなある日、本社から覆面調査が入りました。接客したのはRちゃん。丁寧で親しみやすい対応に高評価がつき、お店の評価も急上昇! 一方、Gさんは「上から目線で気分が悪い」とお客さんから酷評されてしまいました。
誰が本当にお客様のために働けていたのか、はっきりと数字に表れた瞬間でした。
見下していた社員の末路
「パートは下働き」と見下していたGさんは、次第にお店で居場所をなくし、接客の評価も悪かったことも相まって最終的に異動になってしまいました。再びお店に平和が訪れ、パートさんも楽しく働ける環境に戻ったのです。
Rちゃんは「お店の空気が悪いとお客様にも伝わっちゃう。やっぱりスタッフがのびのびと働ける環境って大切だよね」と話してくれました。
【体験者:30代・販売員、回答時期:2023年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。