人気者の先輩
保険会社に勤務していた頃の話です。社内に、仕事もできて話もおもしろく、さらに見た目も素敵で多くの人から人気を集める男性の先輩がいました(林さん・仮名・29歳）。表では「The・かっこいい先輩」として慕われていました。
隠された裏の顔
しかし林さんには、そんな表の顔とは正反対の裏の顔がありました。本人いわく「当時は結構調子に乗っていて……お恥ずかしい話、彼女が3人いてね」とのこと。社内では「今は彼女はいない」と言いながら、実際には三股をしていたのです。しかもバレないよう、合コンやゴシップに興味のないおとなしい女性ばかりを選び、相手は全員別部署という徹底した対策。会社は何百もの営業所や部署に分かれており、女性3名は年齢も違うため絶対に発覚しないと信じていたようでした。
運命の研修
ところが、3人のうちの2人の女性（AさんとBさん）がある日偶然同じ研修に参加し、なんと20組に分けられたグループワークでも同じグループになったそう。2泊3日の研修を共に過ごすうちに2人は意気投合し、プライベートな話をするように。そこでまさかの「彼氏が同じ人？！」と気づいてしまったのです。
その後、林さんは社内の非常階段に呼び出されました。事情を知らずに向かったところ、Aさんから「同じ社内でバレないと思ってたわけ？！」と叱責され、思い切りビンタを浴びたそうです。普段はおとなしいAさんの豹変ぶりに、林さんは衝撃を受けたといいます。
スカッとする結末
この一件で林さんはAさんともBさんとも別れることになり、さらに噂は同僚を通じて広まり、残るCさんにも三股がバレました。結局、林さんは同時に3人の彼女を失う羽目に。一方でAさんとBさんはその後も仲を深め、親友として現在も交流があるそうです。
林さんは「悪いことはできないなぁ」と反省しつつも、最後には「Aさんのビンタ、意外でなんかかっこよかった」と笑っていました。悪事は必ず露見し成敗されるという、なんともスカッとする結末でした。
【体験者：20代・男性会社員、回答時期：2022年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター：Ryoko.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。
