智子ちゃんが体験した驚愕の出来事
私の友人、智子ちゃん(仮名)の話です。当時の智子ちゃんには、1歳になったばかりのお子さんがいました。
その日、智子ちゃんはお子さんをベビーカーに乗せて、某ショッピングセンターで買い物を楽しんでいました。ふと立ち寄ったお店で、事件は起きたのです。
お子さんとの平和な買い物の途中で
智子ちゃんは、対面式のベビーカーを押しながらいつものようにお店に入りました。そのお店には以前からよからぬ噂が立っており、内容は「ある店員さんの態度が非常に悪い」というものでした。いつも不機嫌そうで、スタッフだけでなくお客様にもキツく当たるというのです。
智子ちゃんもその噂を耳にしたことはありましたが、問題の店員さんの顔までは知らず、これまでもそのお店で嫌な思いをしたことはありませんでした。そんなこともあり、特に警戒することなく、いつも通りお店へ足を運んだのです。
お店に入ってすぐ、鬼の形相の店員さんに声をかけられ……
お店に入ってすぐ、智子ちゃんは店員さんに「すみません」と声をかけられました。何だろうと思いながら「はい」と返事をすると、店員さんから「商品が汚れたんですけど」と一言。
急なことでとても驚いて、一瞬怯んでしまいましたが「お子さんが商品を触った」と言うので、商品を確認。しかし、特に汚れたり濡れたりしている場所は見当たりませんでした。
「汚れていないようですが……」と反論するも、店員さんは「汚れてます」と主張を続けます。店員さんのあまりの勢いに恐怖を覚え、恐る恐る「弁償しろってことですか?」と尋ねると、店員さんは笑顔で「はい」と答えたのです。
お店にも入ったばかりで、ベビーカーは対面式。「触っていたら見逃さないはず」と思いつつ、大きな騒ぎになるのも嫌だったので、その場で商品の代金を払ったのでした。
どうやら常習犯? 本社からも驚きの返答!
帰宅後やはり納得しきれなかった智子ちゃんは、同じショッピングセンター内にある、そのお店の系列店で働く友達に「こんなことがあった」と連絡をしました。
すると、その友達からはこんな返事が。
「あー、あの人またやったんだね……。しょっちゅうトラブルを起こしてるんだよ。お局だからなのか、なかなか辞めさせられないみたいなんだけど、本社に一度クレームを入れたほうがいいよ」
智子ちゃんは、アドバイス通り本社に電話をして、事の顛末を伝えました。事実確認をした本社から「該当の商品には汚れが見受けられず、買い取りいただく必要はありませんでした」と謝罪を受け、ホッとしたのも束の間。続けて「当時のスタッフは機嫌が悪かったみたいで……」と驚きの回答が。
感情のコントロールは大人なら必須
「返金と謝罪をしたいので、もう一度お店に来てほしい」と言われたそうですが、智子ちゃんは「もう行きたくない」と対応を辞退したそう。だれしも機嫌が悪い日はあるかもしれませんが、それはお客さんや周囲の人には関係のないこと。人に当たらず、負の感情を自分でコントロールできることの大切さを噛み締めたエピソードでした。
【体験者:30代・主婦、回答時期:2023年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。