~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~
ホームセンターに勤務している筆者の女性同期の話です。彼女は毎日パワハラを受けていて、退職したいと悩んでいました。そんなある日、パワハラを受けてばかりが嫌になり、ある作戦を決行してみると──?

同期の現状

ホームセンターに勤めている女性社員Aは、入社7年目。売り場の責任者であるマネジャーという役職を持っています。そんなAですが、直属の上司である男性社員Bからのパワハラにとても苦しんでいました。「毎日辛くて仕事を辞めたい」と思うほど、深く悩んでしました。

出勤が憂鬱

毎朝、社員8人前後で行われる社員朝礼があります。進行は上司のBが行い、残りの社員はその日に行う業務の報告や、他の社員にも把握して欲しい内容を伝えます。
社員朝礼は、和気藹々としたものではなく、誰もがBの逆鱗に触れないように気をつけていたので、ピリピリとした空気感でした。

そのような中で、Aに発言が回ってきた時のこと。「本日は店頭の変更を行う予定です。現在店頭は新生活フェア中ですが、そろそろ母の日フェアに向けて売り場を変更します。そして……」と話し続けると、「お前今なんて言った? 朝から売り場作成できるんだろうな? 」とBは急に怒鳴り声でAに聞きます。

「……変更は夕方からを予定しています」とAが返答すると、「はぁ、これだからダメンジャーは」とBが言いました。1週間前にもこのスケジュールはすでに報告済みだったので、一体何がいけないのか分かりません。
しかし、反論すると余計に機嫌が悪くなるので、Aは「申し訳ありません。」と謝ります。

すると、「お前が退職しても誰も困らない。その売り場変更、お前じゃ無理だから他の社員に引き継いで」とBは言い放ち、社員朝礼は終了しました。
このように、Aは皆の前で吊し上げるように怒鳴られることが何ヶ月も続きました。しかも、怒鳴る内容は曖昧で、理不尽な内容ばかりです。

パワハラを止めた方法

そんなある日、Aはパワハラを受け続けることが心底嫌になってきました。
そこで、Aは「どうせ退職するのなら、Bに仕掛けてみよう」とある作戦を思いつくのでした。

AはBから「事務所に来い。」と内線電話で呼ばれました。すぐにAは事務所に向かいましたが、「もっと早く来いよ!!」と怒鳴るB。Aは謝罪すると、Bは「お前は仕事ができない。それでここまでやってこられたことが不思議でしかたない。」と言いました。
Aは「これからもご教授いただけましたら幸いです。実は……今まで恥ずかしくて言えませんでしたが、Bさんのことを前々から上司として尊敬してました。これからもご指導お願いします。」と伝えました。するとBは、「……あ! え! そうなの!? もっと早く言ってよ。」と口元が緩みました。

変化

その日を機に、AがBからパワハラを受けることはなくなりました。今ではBは、優しい口調で熱心に仕事を教えてくれるそうです。
内心、単純で浅はかな人間だなと思いつつも、そんな人だからパワハラなんてしてしまうんだろうなと複雑な気持ちになりました。

Aは「次またパワハラしてきたら、速攻で上に訴える」と言っていました。いまでは、Bを反面教師として同僚や部下には丁寧に接するようにしているそうです。

パワハラを受けていると、理不尽な要求だとしてもだんだんと麻痺してきて「自分が悪いんだ」と思ってしまう人もいるはず。でも、よくよく考えてみるとそれはおかしな話。今回は、たまたま上手く解決しましたが、パワハラ上司は即刻見切るのが正解かもしれません。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年4月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:佐野陽菜里
大学卒業後、企業で管理職として活躍するも、妊娠出産を機に退職。育児しつつ、「自分の言葉で文章を書いて、発信したい」とライターに転身。接客業や恋愛のテーマを得意とし、日々インタビューをして情報を収集。

This article is a sponsored article by
''.