アカデミー賞の授賞式で、壇上に歩み寄った俳優がプレゼンターを平手打ち。そんな衝撃的な場面から、4年余りが過ぎました。殴られた側の人気コメディアンが、このたび取材に応じています。彼はいま、あの出来事をどう受け止め、アカデミー賞への復帰についてどう感じているのでしょうか。
戻るのは、ノミネートされたときだけ
答えたのは、アカデミー賞の司会を過去に務めた人気コメディアンのクリス・ロック。平手打ちしたのは、人気俳優のウィル・スミスです。米Varietyに、あれから司会を打診されたことはあるかと問われ、こう答えました。
「そういう質問に答えるのは、その仕事を得た人たちに失礼だ。絶対にないとは言わないが、正直なところ、私の時代はもう過ぎたのかもしれない」。
授賞式そのものに戻る気持ちはあるのかと尋ねられると、あっさりと回答。「戻るとしたらノミネートされたときだけ。でも私はノミネートされない。それでいい」。さらに「もしそうなったら、そのとき考える」とも付け加えました。
12年ぶりの監督作で描いたもの
今回の取材で中心になったのは、12年ぶりの監督作『Misty Green』。主人公は、イギリス人女優のロザリンド・エリーザーが演じます。クリス自身も、彼女の元同僚役で出演しています。
この主人公には、同僚を平手打ちしたことがあるという設定があります。そしてクリスが演じるのは、その彼女を許すかどうかを決めなければならない人物。
この設定が現実の出来事と重なるのではないかと問われると、クリスはこう答えています。
「ああ、そうだね。そんなふうに考えたことは一度もなかった」。
4年余りたった、いまの心境

いまの気持ちを問われたクリスは、「何も起きなければよかったと思う」と返答。自分の発言によって、ロザリンドの演技から注目がそれることは避けたいとも語っています。
そして、最後にこう話しました。「世の中では、いろんなことが起きている。私が嫌な一日を過ごしたことなんて、一番大きな問題じゃない」。
Photo:Aflo

