約16年ぶりに同じステージへ戻った兄弟。長い確執を乗り越えた再結成だけに、涙の抱擁を想像してしまいます。ところが、実際の再会はかなり違っていたようです。
涙の再会より、まずは音楽
ドキュメンタリー『Oasis: Don’t Look Back in Anger』では、再結成に向けたリハーサルも記録されています。
監督のウィル・ラブレースとディラン・サザーンは、リアム・ギャラガーとノエル・ギャラガーにとって約15年ぶりとなる、2人が長時間同じ部屋で過ごす貴重な時間を邪魔しないよう、姿を見せずに撮影しました。
そこで見えたのは、涙ながらに気持ちを語り合う兄弟の姿ではありませんでした。
ディランは「彼らはギャラガー兄弟なんです。青春ドラマ『ドーソンズ・クリーク』じゃない」と説明。米国の青春ドラマのような感動的な再会にはならなかったと振り返りました。
リアムが到着すると、2人はすぐに演奏へ。「Wonderwall」「Champagne Supernova」「Live Forever」など、代表曲の仕上げに取りかかったといいます。
「最高のOasis」を届けるために

ウィルがむしろ驚いたのは、兄弟が再結成をどれほど真剣に受け止めていたかでした。
単にステージに立って報酬を得るのではなく、「ファンに届けられる最高のOasisにしなければならない」という姿勢が伝わってきたそうです。
最初の再結成公演となったカーディフでは緊張感も残っていましたが、長年この瞬間を待っていた観客の熱気と重なり、ウィルは「化学反応」のようだったと振り返っています。

一方、ディランが各公演で目にしたのは、涙を流す観客たちでした。
兄弟は涙の再会をしなかった。それでも、彼らが戻ってくることを待っていた人たちにとっては、特別な瞬間だったようです。
Photo:Aflo

