表情が動かなくなると、俳優は感情を出せなくなるのか。ある注射をめぐって、そんな議論がインターネット上で広がりました。その話題を、共演者に真正面から聞かれた俳優がいます。答えはとても慎重でした。しかも、そのやりとりは嘘発見器につながれた状態で交わされています。そのあとに続けた言葉には、いまの業界の空気がはっきり出ていました。
共演者からの質問
ハリウッドで活躍する43歳の俳優アンドリュー・ガーフィールドが、この話題に答えました。
きっかけは、共演するクレア・フォイからの質問でした。嘘発見器を使う米Vanity Fairの企画で、ボトックスが俳優の感情表現を妨げていると思うか、と聞かれます。
「うわ、それは難しい」。アンドリューはそう前置きしました。
「顔に手を加える圧力がある」
「はっきりした考えがあるので、少し慎重に言葉を選びます。誰も自分の顔に手を加えなければと感じずにすむ社会だったら、その方がいい」
現実はそうなっていないとも認めます。
「残念ながら、顔に何かをする圧力がある社会にいることは分かっています。特に女性にとっては」
クレアはさらに、俳優が顔に手を加えることが一般の人の動機になっていないかと尋ねます。
「よくも悪くも、人は公の場にいる人を見て、何が普通で、何がいわゆる理想なのかを決めます。人前に出る立場として、自然な形で顔を大事にする責任はあると思います」
他の俳優たちの経験

シドニー・スウィーニー
この注射については、別の俳優も経験を明かしています。
リサ・クドローは、目の炎症と額に出た模様の一因になったと感じ、もう続けないつもりだと話しました。初めて使ったのは60歳のときです。
シドニー・スウィーニーは、16歳のときにすすめられたと明かしました。
「顔を直さないと成功しないと言われました。ボトックスを打てと。16歳ですよ」
これまで何も手を加えたことはなく、これからも自然に年を重ねるつもりだといいます。
Photo:Aflo/Magnific

