被害を訴える人々によると、子どもたちは床に投げられた食べ物を拾って食べるよう命じられたり、暗い部屋に閉じ込められたりしたといいます。さらに、こうした行為はしつけや教育目的ではなく、「職員の楽しみのためだった」と感じている元児童もいます。
元児童たちが証言した衝撃の実態
問題となっているのは、ウェールズ北部グウィネズ州の教育支援施設「Canolfan Brynffynnon」です。
BBCによると、施設に通っていた元児童らは、職員から日常的に屈辱的な扱いを受けていたと主張しています。被害を訴える女性は、「職員がビスケットを床に投げ、それを食べるよう命じられた」と証言。さらに、「子どもたちが廊下を引きずられたり、犬用ビスケットを食べさせられたりすることが日常だった」と振り返っています。
別の元児童は、硬いサッカーボールを繰り返しぶつけられた経験から、現在もサッカーに恐怖心を抱いていると語りました。また、黒スグリジュースを頭から浴びせられたケースもあったとされています。
「罰ではなく職員の娯楽だった」
元児童らの証言によると、こうした行為は必ずしも罰として行われたわけではなく、「職員が楽しむためだった」と感じているといいます。

さらに、規律違反などを理由に暗いトイレへ閉じ込められたり、鼻を弾かれて出血したりしたケースも報告されています。被害を訴える人々は、幼い頃に受けた体験が今も精神的な傷として残っていると語っています。
自治体は虐待認め謝罪
施設を管轄していたグウィネズ州議会は、虐待が行われていたことを認め、被害者へ謝罪しました。現在、少なくとも21人が損害賠償請求を進めており、そのうち2人には各1万ポンド(約200万円)の和解金が支払われたと報じられています。
一方で、虐待に関与したとされる元職員2人は、報道された内容を強く否定しているといいます。
公的調査を求める声も
被害者側の弁護士は、今回の問題は一施設だけの問題ではない可能性があるとして、公的な調査委員会の設置を求めています。被害者たちは「二度と同じことが起きてほしくない」と訴えており、英国社会では教育現場における児童保護体制のあり方が改めて問われています。
Photo:Aflo
