夫の洗濯へのこだわり
私の夫はかなりの洋服好きです。素材やシルエットにもこだわりがあり、洗濯についても色々気になるタイプでした。結婚当初、私は「洗濯機、ドラム式にしない?」と提案したことがあります。
でも夫は、「高いし、汚れ落ちは縦型の方がいいらしいから」と反対。さらに「乾燥は服が傷みそうだし……」とかなり慎重な様子でした。
ただ、そのこだわりを持っているわりに、実際に洗濯物を干すのはほとんど私。朝はバタバタしているので、夜に洗濯して干すことが多くありました。すると夫は、「部屋干しって臭くなりやすいから、できれば外がいいな〜」とリクエストしてきます。
私は内心(じゃあ自分でやってほしいんだけど……)と思いつつも、そのまま流していました。
帰宅直前、突然の雨
そんなある梅雨の時期のことです。その日私は、天気予報をしっかり確認して、晴れになっているのを見てから洗濯物を外に干して出勤しました。ところが、仕事終わりのもうすぐ帰宅というタイミングで、突然大雨が降ってきたのです。「え!? 晴れ予報だったのに!」と、私は大慌てでした。
急いで玄関のドアを開けると、夫が先に帰宅していました。少し安心しながら洗濯物を確認すると……まさかの雨ざらし状態。ベランダでびしょ濡れになっています。一方の夫は、ソファでのんびりくつろいでいました。
思わず出た妻のひと言
私は思わず、「ちょっと! 洗濯物……!」と絶句してしまいました。慌てて取り込み、そのまま全部洗い直すことに。夫は、「えっ、干してたの気づかなかった……」とポカンとしていました。
その態度を見て、私は静かにこう言ったのです。「外干ししてほしいって言うなら、自分ももう少し気にかけてよね……」怒鳴ったわけではありません。でも、その言葉は夫にかなり響いたようでした。
反省した夫に変化が
夫は気まずそうに、「……ごめん」と反省。そしてそれ以来、天気予報を気にするようになり、雨が降りそうなときは自分から洗濯物を確認してくれるようになったのです。
『こだわり』を持つなら、そこに発生する手間も一緒に背負ってほしい。夫にも、その感覚がちゃんと伝わった出来事だった気がしています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。