夫の『脱ぎっぱなし』問題
私の夫は、仕事から帰宅するとすぐに部屋着に着替えるタイプです。ただ、そのたびに靴下やズボンを脱ぎっぱなしにしてしまいます。リビングの床や洗面所の前など、なぜか毎回中途半端な場所に服が落ちているのです。
私はそのたびに、「ちゃんと洗濯カゴに入れてよ〜!」と何度も注意していました。でも夫は「ごめんごめん〜」と軽く笑うだけで、なかなか改善されません。
息子の無邪気なひとこと
そんなある日、5歳の息子が床に落ちている夫のズボンを見て、「またパパの抜け殻落ちてる〜!」と言ったのです。その表現が妙にしっくりきてしまって、それ以来、私と息子の間では『脱ぎっぱなしの服=パパの抜け殻』という呼び名が定着しました。
息子は見つけるたびに、「あ、ここにも抜け殻〜!」と楽しそうに報告してくるようになりました。
息子が持ち帰った抜け殻
そんなある日、息子と公園に行ったときのこと。遊んでいた木陰で、息子が『セミの抜け殻』を発見しました。虫が大好きな息子は「おうちに持って帰る!」と、大事そうに持ち帰ったのです。
夫が仕事から帰宅すると、息子はさっそく「パパ見て見て〜!」とセミの抜け殻を披露しました。ところが、虫が苦手な夫は「うわっ! 家に持って帰ってくるのやめてよ〜!」とかなり嫌そうな顔。
すると、息子は不満そうにこう返したのです。「え〜? パパの抜け殻より小さいのに!」夫は、「……え?」とキョトンとしています。
それ以来変わったこと
私は思わず吹き出してしまい、「あなたの脱ぎっぱなしの服のこと、私たちそう呼んでるの(笑)」と説明しました。すると夫は、「えっ、そんな名前ついてたの!?」とびっくり。
そして、「ごめんごめん! ちゃんと片付けるから!」と急にタジタジになったのです。さらに息子には、「だからセミの抜け殻は、外限定でお願いします……!」と必死にお願いしていました。
それ以来、夫は以前より脱いだ服を自分で片付けるようになりました。ただ、今でも、たまに服が落ちていると、息子は「あっ、パパ脱皮してる!」と笑っています。
【体験者:30代・専業主婦、回答時期:2026年2月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。