夫から届くメッセージ
私の夫は、仕事の都合で昼食が遅くなった日や、外で少し飲んで帰る日などによく連絡をしてきます。内容は「夕飯、軽めのものでいいよ〜」というものです。
最初の頃は特に気にしていませんでした。「じゃあ揚げ物やめとこうかな」「サッパリ系にしようかな」と考えながら用意していたのです。でも、そのやり取りが何度も続くうちに、少しずつモヤモヤするようになりました。
少し引っかかっていた言い方
夫としては悪気なく言っているのだと思います。ただ、献立を考えたり、買い物をしたり、それなりに手間をかけているからこそ、「軽めのもの“で”いい」という言い方が、細かいことながら少し引っかかるのです。
しかも、そう言われて用意したメニューに対して、特に何か言われるわけでもありません。私はだんだん、(軽め“で”いいって、なんかちょっとイラッとするんだよなぁ……)と思うようになっていました。
思いついた『軽いもの』
そんなある日、また夫から「お昼食べすぎたから、夜は軽めのものでいいよ〜」と連絡が入りました。その瞬間、私はふとあることを思いついたのです。
それからしばらくして帰宅した夫に、私は笑顔でこう言いました。「今日は軽めの食材、集めてみました〜!」食卓に並べたのは、マシュマロ、ごま、ポテトチップスなど……家の中にあった、とにかく『重量が軽い』食材たちです。夫は最初、「え? なにこれ(笑)」とキョトンとしていました。
私が「いつも『軽め』って言うから、すっごく軽いもの選んでみた!」と返すと、夫は数秒沈黙。そのあと吹き出しながら、「あ〜……その『軽め』じゃないなぁ」と苦笑いしていました。
夫の伝え方に変化が
そして夫は、「ごめん、毎回雑に言ってたかも」と反省した様子で言いました。どうやら、私が引っかかっていた『言い方のニュアンス』が、ちゃんと伝わったようです。
それ以来、夫は「今日はあっさり系だと嬉しいな」「お昼食べすぎたから、揚げ物以外だと助かる!」など、前より具体的に言ってくれるようになりました。冗談っぽく伝えたかたちではありましたが、おかげで夫婦の食卓の空気がやわらかくなった気がしています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。