「働こうかな」の一言に返ってきたのは……
私は専業主婦でしたが、一番下の子が小学生になったことで少し時間に余裕ができ、「そろそろパートでも始めようかな」と考えるように。物価高も続いていますし、少しでも家計の足しになればという自然な気持ちでした。
ところが夫に相談すると、「別に働かなくてよくない?」と微妙な反応。さらに「夕飯がお惣菜ばっかりになるのは嫌」「家事育児の負担が俺にくるなら反対」と条件まで並べました。
追い討ちをかけたひと言
それでも求人サイトを見ながら「短時間ならなんとかなるかな」と前向きに探していました。しかし夫は、「ずっと専業主婦だったのに仕事なんてあるの?」と発言。さらに「スーパーのレジ打ちとかコンビニ店員とか、恥ずかしい仕事はやめて」と言い放ったのです。
これにはさすがに絶句。家族のために働こうとしているのに、その言い方――何より、仕事を見下す態度にモヤモヤします。
空気を変えた義母の一喝
転機は義実家で訪れました。何気なくその話をすると、義母が「その“恥ずかしい仕事”って何?」とピシャリ。実は義母も、夫が子どもの頃にスーパーでパート勤務をして家計を支えていた経験があったのです。
「あんた、その“恥ずかしい仕事”で育ててもらったんでしょうが」と一喝され、夫は珍しく黙りました。さらに「どんな仕事だって立派。やったこともないくせに見下すな」と説教され、かなり気まずそうに。
“主婦以外の居場所”ができた
その後、私は近所で短時間のパートを開始。働き始めてからは「ありがとう」と言われる機会も増え、“主婦”以外の居場所ができたことで少し救われました。
家計の足しになっている実感もでき、もちろん家事も育児も立派な仕事ですが、思い切って働き始めてよかったと感じています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:橘 りお
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。