「隣に座らせておけ」という課長の暴言
私は、3歳になる息子を育てながらフルタイムで働いています。ある日、息子が40度の高熱を出してしまい、私は焦りと申し訳ない気持ちでいっぱいのまま、直属の課長に欠勤の連絡を入れました。
しかし、電話口の課長から返ってきたのは、信じられない言葉でした。「は? 家でただ看てるだけだろ? なら子供を職場の隣の席にでも座らせておけばいい。俺が見張ってやるから出社しろ!」
「周りにうつすのも怖いですし、熱が高くて……」と必死に食い下がりましたが、課長は「甘えるな、給料泥棒」と冷たく言い放ち、電話をガチャ切り。私は悔しさで震えが止まりませんでした。
お望み通り、3歳児を連れて出社した結果
数日後、息子の熱は下がったものの保育園へは行けません。 私は覚悟を決め、課長の言葉通りに息子を連れて出社することにしました。「連れてこいと言われたので!」と満面の笑みで挨拶し、課長と私の間の席に息子を座らせたのです。
「見張ってやる」と豪語していた課長ですが、3歳の幼児が大人しく座っていられるわけがありません。息子はすぐに、隣の席の課長にロックオンしました。デスクに突撃し、「おじちゃん、これ何?」「おじちゃん、遊ぼう!」と、仕事中の課長に全力で絡み始めたのです。
課長の仕事が完全ストップ!
重要書類にシールを貼られそうになり、課長は「コラ、触るな!」と大慌て。さらに、課長が真面目な顔でオンライン会議に参加している最中、背後から息子が「おじちゃーーん!」と大声で叫び、会議は大混乱に。
仕事が完全にストップしてタジタジになっている課長の姿に、周囲の社員たちは必死に笑いを堪えていました。
出社してわずか2時間後。課長は引き攣った顔で私を見つめ、「……わかった、もう帰っていい! 明日からも家で看てろ!」と、力なく敗北宣言。私たちは悠々と帰宅しました。
後日、この騒動を聞きつけた人事部から「病児を職場に連れてこいとは何事だ」と、危機管理能力の欠如を厳しく叱責された課長。それ以来、私が「子供の体調不良」で連絡すると、課長は「わかった。絶対に来るなよ! 家でゆっくり診てあげて!」と、全力で休みを勧めてくるようになりました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。