「母さんの言うことを聞いておけば大丈夫じゃない?」
私の夫は昔から大の母親思い。母親思いはとてもいいことだと思いますが、何かあるたびに「母さんの言うことを聞いておけば大丈夫じゃない?」と、なにかと母親基準でした。
義母も夫を大切にしており、最初のうちは「仲のいい親子なんだな〜」くらいしか思っていませんでした。しかし、結婚生活が長くなるにつれて次第に違和感が……
私の気持ちはどうなるの?
私の中で特に忘れられないのが、待望の第一子の名前を決めたときのことです。姓名判断から言葉の響きまで、いろいろ調べてようやく決めた名前。
その名前を義母に伝えると「うちの家系には合わないわね」「もっと品のある名前がいいんじゃない?」と、まさかのダメ出し! その場では笑顔を繕いましたが、あまりのショックですぐ夫に相談。
しかし返ってきたのは――「母さんがそこまで言うなら考え直したほうがいいよ」のひと言でした。結局、義母の意向を汲んだ名前に変更することに。
育児指導あれこれ
子どもが生まれてからは「私の時代はこうやって育てたのよ」「離乳食はもっとちゃんと作らなきゃ」と、義母流の育児指導が開始。夫に「せめて間に入ってほしい」と訴えても、スマホを触りながら、「母さんも悪気ないんだからさ」「気にしすぎ」と、取り合ってくれなかったのです。
さらに許せないのが、私の親族側に不幸や介護問題が起きたときでした。「お嫁に来たんだから、まずはこちらを優先するのが筋よねぇ」という義母の発言! あたふたするものの、こんなときですら間に入ってくれない夫にもガッカリ。
ある決断「お断りします」
月日は流れ、義母が他界。少し落ち着いたタイミングで静かに離婚届を差し出しました。すると「こんなときに離婚!?」「これからは母さんの代わりに、俺を支えるべきだろ!」と夫は大激怒。
すかさず、「私が困っていたとき、あなたは一度でも私の味方をしてくれた? ずっとお義母さんを優先してきた人をもう支える気にはなれません」
親を大切にすることと、妻を後回しにすることは別問題。パートナーとまっすぐ向き合えるかどうか――そんな「心の自立」こそが、一生を共にする相手を見極めるポイントかもしれません。
【体験者:50代・主婦、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:島田歩実
元銀行員として、女性のキャリアやお金にまつわるあれこれを執筆中。アメリカへの留学経験もあり、そこで日本社会を外から観察できたこともライターとしての糧となる。現在はSNSなどを介してユーザーと繋がり、現代女性の声を収集中。