孫を楽しみにする義両親
私は結婚後、不妊治療を始めました。治療に恐怖を抱いていたものの、夫婦ともに子どもが好きなので、よく話し合い治療を受けることを決めたのでした。
そして子どもを楽しみにしているのは、私たち夫婦だけではありませんでした。結婚当初から義両親に会うたびに「お友達の家に孫が生まれた」「我が家の跡取りはそろそろかな?」と言われるため、私は徐々にプレッシャーを感じ始めていました。
義母の発言
そしてある日、義実家へ行った際に、会話の流れで不妊治療をしていることを義両親へ伝えました。すると義母が少し不満そうにつぶやきます。
「不妊治療なんて、自然の摂理に反しているわよ。人工的に子供を作るなんて……」さらに「子供は授かりものって言うじゃない? 無理につくるものじゃないわ」と言ったのです。
その言葉に驚いて、泣きそうになった私を見た夫が、怒った様子で話し始めました。
夫が正論で言い返す
「自然の摂理って何だよ? じゃあ母さんがかけているメガネも、飲んでいる薬も、自然じゃないよな。それらも『治療』なんだから」さらに続けます。
「治療って、手助けすることを言うんだろ? 不妊治療は菜穂が妊娠するのを手助けするだけだよ。僕たちの子どもができることに変わりはないんだし、人工的に作られる赤ちゃんではないよ」
反省し協力的になった義母
義母はハッと気づかされた様子。「ごめんなさい。不妊治療になじみがなくて、ついデリカシーのないことを言ってしまったわ。本当にその通りね。菜穂さん、何か助けてほしいことがあったら、遠慮なく言ってね。これからは静かに見守るから」
その後、私は妊娠し、無事に男の子を出産。義両親は初孫をとても可愛がってくれています。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2026年4月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:伊村 えりか
薬剤師歴12年。就業を通じて多くの人生や、悩み、奇跡などに直面し、それらを伝えるべく執筆活動を開始。職場や同世代の女性との会話をもとに、医療現場の裏側から家族の「あるある」まで、多岐にわたるテーマで執筆を手がける。子育てサイトのアンバサダーを務め、身近な視点を活かしたコラムを執筆中。