筆者の実体験です。夫と一緒に、友人ひろみちゃん(仮名)夫婦の家に遊びに行ったときのこと。家事をめぐる“ちょっとモヤッとする空気”が流れた場面で、誰も強く言えず、微妙な沈黙に。そこに飛び出した天然夫の一言が、場の流れを一気に変えます。

他人事すぎる言動

ひろみちゃんは第二子を妊娠中で、お腹も大きく見るからに大変そうでした。ところが、旦那さんは家事育児にほぼノータッチ。

「2人目生まれたら家事とか余計に大変そうだよね~嫌だな~」と、どこか完全に他人事のような発言に、内心ツッコミが止まりませんでした。

『簡単なら逆にやらない』謎理論

話題は、負担軽減のために購入した電気自動調理なべに。材料を入れるだけで料理ができる便利家電で、時短にもなる優れものです。

私が「これなら簡単だし旦那さんもできそうですよね」とさりげなく家事を分担するよう話を振ると、「え~……そんなに簡単ならひろみがやればいいよね。俺には無理そう」と即拒否。簡単だからやらないとは……。

女性陣はイラっとしつつも、空気的に強く言えず、なんとも言えない沈黙が流れました。

天然すぎる我が夫の一撃

どう返そうか迷っていたそのとき、隣にいた私の夫がニコニコしながら口を開きます。「めっちゃ簡単ですよ! 僕もこれで晩ご飯作ってます!」と爽やかに一言。ここまでは平和。

……と思いきや続けて、「多分サルとか犬でもできます。相当無能な人間じゃなければ!」と、笑顔でなかなか鋭いひと言。悪意ゼロの顔で言うから余計に強い。一瞬空気が止まりましたが、次の瞬間には大爆笑に包まれました。

笑いで作った『やるしかない空気』

「サルよりは賢そうだし頑張れるね!」「できなかった時が逆に楽しみだね!」と、場は一気に明るい流れに。責めるわけでもなく、でも逃げ道はふんわり封鎖される絶妙な展開に、正直ひやひやしつつも「よく言った!!」と内心拍手喝采でした。

ひろみちゃんも「ちょっとやってもらおうかな」と笑顔で前向きに一言。強く言わなくても伝わることってあるんだなと実感しました。天然の一撃が、空気を壊さずに状況を動かした瞬間でした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:橘 りお
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。