「今日の晩ごはんなに?」
私は夫と2人暮らしで、毎日の夕飯作りを担当しています。仕事を終えて帰宅し、急いで準備して作る夕飯は、時間も手間もそれなりにかかります。そんな中で、ひとつ地味にストレスになっていたのが夫からのLINEでした。「今日の晩ごはんなに?」と、ほぼ毎日のように送られてくるのです。
ただの確認ならまだいいのですが、問題はそのあとの反応でした。
返答によって変わる態度
私の返事によっては、「じゃあいらないかな〜」「外で食べて帰るわ」とあっさり言われてしまうことがあります。作る側としては、もちろんいい気はしません。
ある日も、いつものようにLINEが届きました。私が「今日は肉じゃが」と返すと、すぐに返ってきたのは「俺、煮物系あんまりだから今日はいいや」というひと言。
私は(そういう言い方するんだ……)と、さすがにイラッとしてしまいました。
ちょっとした仕返し
モヤモヤしながら1人で食事をしていると、私はあることを思いついたのです。翌日、夫からのいつものメッセージに「今日も昨日の肉じゃがの残り」と返しました。その次の日は「今日は筑前煮だよ〜」さらにその翌日は「今日は大根の煮物!」と、煮物三昧です。
最初のうちは、夫も「じゃあいらない」と言っていました。けれど、さすがに数日続いたところで限界が来たようでした。
夫が気づいたきっかけ
帰宅するなり、夫が少し不満そうに言います。「なんで最近、煮物しか作らないの? わざと?」その言葉に、私は淡々と答えました。「だって『いらない』って言われること多いし。じゃあ私が食べたいものでいいでしょ?」
面食らった様子の夫に、私はさらにこう続けました。「ちゃんと食べるって分かってたら、もっといろいろ作るんだけどね?」夫は言葉に詰まり、「……ごめん」と苦笑いです。
私からの反撃で、夫なりに思うところはあったようです。それからは「今日の晩ごはんなに?」のあとに「楽しみにしてる」と添えてくるようになりました。「いらない」と言うことはほとんどありません。
何気なく投げかけていたひと言が、相手にどう受け取られていたのか。夫がやっとそれに気づいた出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。