自分のことを友人や親戚に自慢されること自体は、褒めてもらっているので悪いことではないはずです。しかし、その裏にある意図や扱い方によっては、受け取る側の気持ちは大きく変わります。“好意のはずの言動”に違和感を抱いた、私の友人ゆりさん(仮名・30代女性)の体験をご紹介します。

自慢される嫁という違和感

義母は、「うちの嫁はすごいのよ」が口ぐせでした。出身大学や留学経験、過去の勤務先などを、私の許可なく親戚や知人に話します。

はじめは「気に入ってくれているんだな」と思いましたが、一見褒められているようでいて、個人情報を勝手に言いふらされることに若干モヤモヤを感じるようになっていました。

人前に“連れていかれる”存在

さらに困ったのは、義母はその“自慢のお嫁さん”を実際に人前に連れて行きたがることでした。ある日、「今から来られる?」と何も聞かされず急に呼ばれて向かうと、そこには義母の職場の人たちなど、面識のない人たちが集まっていました。

義母は「この子が前に話してたお嫁さんなの」と紹介し、私は囲まれて挨拶だけをすることに。義母が満足すると「ありがとう、もう大丈夫よ」と言われ、義母たちは食事が始まり、私だけそのまま帰る流れでした。

繰り返される呼び出し

こうした呼び出しは一度ではなく、なんと3回もありました。義母が昔からの友人や久しぶりに会う人がいると、都度こちらにも声がかかります。

当時長女がまだ生後10か月だったのですが、「今から離乳食の時間なんです」と断っても「お願い! 少しだけだから。すぐ帰って平気だから」と半ば強引に呼び出されたことも。私の都合は後回しにされる状況が続いていました。

“展示物”のような感覚

いつしか、こちらの都合や子どものことを無視した態度は、「会いたいから」ではなく「自慢のために見せたいから」呼ばれているのだと気づきました。

褒めているつもりでも、本人の都合や気持ちを考慮せずに個人情報や経歴を使われるのは、しんどいものです。気づけば自分が義母の見栄を満たすための“展示物”のように感じてしまった出来事でした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2020年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Rio.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。