根性論の男性上司が去って
新卒ですぐ配属された部署でのこと。当時の課長は、いわゆる“根性論タイプ”の男性上司で、「とにかく数字を上げろ」「残業して結果を出せ」といった考え方の持ち主でした。長時間働く人ほど評価するような、昔ながらの気質が強く、部内でもかなりしんどい存在。
そんな中、その課長が異動になり、新しく女性の課長が着任しました。
今度こそ、と思ったのに
新しい課長は、最初は「ワークライフバランスを大事に」といった柔軟な考え方を見せており、社員たちは「今度こそ働きやすくなるかも」と少し安心していました。特に女性社員の間では、「女性だからこそ、働く女性の気持ちを理解してくれるかもしれない」という期待もあったのです。
ところが、接していくうちに、その安心感は少しずつ違和感へと変わっていきました。
“私はできた”の圧
たとえば、体調不良や生理痛について相談してきた女性社員に対し、「生理痛なんて我慢できるでしょ」「私はそれでも働いてた」と言い放つことがありました。また、「私は産後すぐ仕事復帰した」「私は全部乗り越えてきた」と、自分を基準に他人にも同じ強さを求める発言もしばしば。
さらに、ネイルや髪色についても会社の規定内で問題ない範囲であっても、「その色は変えたほうがいい」「もっときちんと見えるようにして」と、課長個人の価値観で口を出してくることもたびたびあったのです。
理解がある“ふり”のしんどさ
前任の男性上司は、ある意味わかりやすく「古い価値観の人」。でも新しい課長は「同性の上司なら、少しはわかってもらえるかも」――そんな期待があった分、しんどさはむしろ深く残りました。
「私は平気だった」「私はできた」を押しつけてくるタイプの人は、露骨な根性論タイプとはまた違う意味で厄介なのかもしれない。そんなことを感じた出来事でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Rio.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。