義母との関係
私の義母は、とても優しくて面倒見のいい人でした。初めて会ったときから柔らかい物腰で、「何かあったらいつでも言ってね」が口癖。実際に、手料理をお裾分けしてくれたり、こまめに気にかけてくれたりと、当初は「素敵な義母が近くにいてくれてよかった」と心から思っていました。
増えていった「アドバイス」
関係が深まるにつれ、義母からの「アドバイス」が増えていきました。「あなたのために言うけど……」その一言から始まる言葉は、どれも柔らかな口調。けれど、なぜか心に引っかかるものがありました。
たとえば、週末の予定を聞かれて「家でゆっくりします」と答えたときは「あなたのために言うけど、たまには外に出たほうがいいわよ。家にばかりいると視野が狭くなるから」
体調を崩して会社を休んだときには、「あなたのために言うけど、休む癖はつけないほうがいいわよ」など。もちろん、義母に悪気がないことは伝わります。でも、そのたびに「今の私、否定されたのかな……」と、胸がチクリと痛むのです。
気のせいにできなかった違和感
最初は「考えすぎかもしれない」と自分に言い聞かせていました。でも、小さな違和感は少しずつ積み重なっていき……。気づけば、義母と話すときに「次は何を言われるんだろう」と、無意識に身構えている自分に気がつきました。
決定的な衝突があったわけではないからこそ、「どう向き合えばいいのか」と一人で悩む日々が続きました。
距離を取って見えたもの
「この違和感を、ただの我慢で終わらせたくない」そう決意した私は、思いきって少しずつ距離を置くことにしました。すると不思議なことに、「自分らしさ」が戻ってくる感覚があったのです。
今回の一件は、自分自身を保つための「心地よい距離感」の大切さに気づかせてくれる出来事となりました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2023年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:島田歩実
元銀行員として、女性のキャリアやお金にまつわるあれこれを執筆中。アメリカへの留学経験もあり、そこで日本社会を外から観察できたこともライターとしての糧となる。現在はSNSなどを介してユーザーと繋がり、現代女性の声を収集中。