いつも成績優秀な人や、よく食べているのにスリムな人。その秘訣を聞くと「何もしてないよ」と返答され、羨ましいと思ったり、時には世の中って不公平だな、と感じた経験は誰しも一度はあるのではないでしょうか。成績優秀な子供を育てる親にはどんな秘密が隠れているのでしょう。今回は、私の友人の実体験をご紹介します。
優秀な姉妹
私にはKというママ友がいます。小学校に通うKの二人の子どもは成績優秀で、テストはいつも満点。私は「どんな勉強しているの?」と尋ねましたが、「なんもしてないよ、家では遊んでるだけ!」と笑って返答するK。
さらに「遺伝なのかな? 一度読むと覚えちゃうみたい。地頭が良いっていうのかなあ」と続けるKに、私はただただ驚かされるばかりでした。
プリントを届けに
ある日、Kの娘が学校を欠席したため、私と娘でプリントを自宅まで届けた時のこと。インターホンを押して待っていると、宅配業者がやってきて、間違えて私に荷物を渡して去っていったのです。
手にした荷物は大手通信教育からのもの。それも一社ではなく三社分。戸惑っているとKが現れ、私の手元を見て「なに勝手に受け取ってるの!」と激怒しました。
その声を聞きつけ、Kの娘が「ママどうしたの?」と玄関にやって来ます。Kは「あと5分でオンライン授業の時間だよ! さっさと戻んなさい!」と娘にも激怒。私は思わず息を呑みました。
苦しい言い訳
我に返ったように急に慌てて「これは通信教育をやっているのではなくて、ただの広告なの!」と苦しい言い訳をするK。しかし同じ通信教育を契約している私には、その厚みが付録付き教材であることが分かります。「広告って多いよねえ」と適当に話を切り上げ、Kの家を後にしました。
帰宅後、Kから「オンライン授業とは私のヨガクラスのことだから勘違いしないで」とLINEでも言い訳が届きました。後日娘に聞くと、実際には毎日通信教育やドリルを課され、間違えば激怒される生活だったそうです。
見栄の代償
ある日、学校でも授業中に通信教育の課題をやっていたところを、担任に注意されて泣いてしまったKの娘。職員室に呼ばれ、家での事情を話すと担任からK本人へ指摘が入ったそうです。そしてようやく、学習量は軽減されたと聞きました。
「何もしていなくても頭が良い」と思われたいK。その強すぎる思いが、子どもたちに過度な負担を与えていたのです。
親の見栄が子どもの心を追い詰めることがある。学力を伸ばすことは重要ですが、それ以上に、子どもの存在そのものを認めることが、健やかな成長につながるのかもしれません。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。