「どうせ無理」で削がれるやる気
私の夫は、昔から私のやることに対してどこか否定的でした。「どうせ続かないでしょ」「無理じゃない?」が口ぐせで、本気で止めるわけではないものの、毎回やる気を削ぐ一言を言ってくるのです。
私はそのたびに「またか」と思いながらも、強く言い返すことができませんでした。
迷わず挑んだ、私の挑戦の日々
ある日、私は資格取得に挑戦することを決めました。いつもなら夫の反応で流されていたのに、そのときはなぜか引き下がりませんでした。「今回は本気だから」と自分に言い聞かせ、勉強を始めたのです。
しかし、夫の反応はいつも通りで、「まあ頑張れば?」と軽く流す態度。正直、悔しさを感じながらも、毎日コツコツ勉強を続けました。仕事と家事の合間に時間を作り、眠い日も、やる気が出ない日も手を止めませんでした。
合格通知が夫を黙らせた瞬間
数か月後、ついに試験の日がやってきました。その日も夫は特に関心を示さず、「行ってらっしゃい」と一言だけ。
合格発表の日、私は何も言わず、合格通知をテーブルの上に置きました。それを見た夫は最初、意味がわからない顔をして何度も見返していました。「え……これ、本当に?」いつも余裕そうだった夫が、明らかに動揺していたのです。
結果で伝える、本当の説得力
私は静かに言いました。「どうせ無理って思ってたでしょ?」夫は少し気まずそうに笑い、「……ごめん。すごいな」と答えました。それ以来、夫は私の挑戦に口を出さなくなり、むしろ「応援してる」と言うように。
言い返すより、結果で見せるほうが強い。私も、この経験でその力を身をもって知ったのでした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:miki.N
医療事務として7年間勤務。患者さんに日々向き合う中で、今度は言葉で人々を元気づけたいと出版社に転職。悩んでいた時に、ある記事に救われたことをきっかけに、「誰かの心に響く文章を書きたい」とライターの道へ進む。専門分野は、インタビューや旅、食、ファッション。