私の知人・亜紀さん(仮名)は、作った料理を一口も食べないうちから『味変』する夫に少しモヤモヤしていました。それぞれ好みがあるから、と遠慮して口に出せなかった亜紀さんですが、義姉宅で起こったある出来事により突然夫が反省して……!?

食卓で気になっていたこと

結婚したばかりの頃、私は夫の食事のときの癖が少し気になっていました。それは、料理を出すと『一口も味見をせず』いきなりソースや醤油をかけてしまうところです。

私にとっては、それらの調味料は『まず食べてみて、足りなければ追加する』という感覚が当たり前でした。でも味の好みは人それぞれですし、私の作ったものに何か文句を言うわけでもなかったので、(おいしく食べられているならいいか……)とずっとそのままにしていました。

義姉宅でいただく夕食

そんなある日、夫婦で義姉の家へ遊びに行きました。夜は義姉が手料理を振る舞ってくれることになり、食卓にはおいしそうなおかずがたくさん並んでいます。

みんなで食卓につくと、なんと夫はそこでもいつもの調子。料理にいきなりソースをかけて食べ始めたのです。そして一口食べた瞬間、顔をしかめて言いました。「なにこれ! しょっぱい!」

義姉の鋭いひとこと

それを聞いた義姉が、驚いた様子で言いました。「え? いきなりソースかけて食べたの!?」「そりゃしょっぱいでしょ。しっかり味付けして作ってるんだから」と、呆れ顔です。

さらに畳み掛けるように義姉は続けます。「まさか、いつもそうやって食べてるの……?」「せめて一口食べてからにしなよ。作る方はいろいろ考えてるんだからね!」

夫は言い返せず、「いや、なんとなく癖で……」と小さくなり、そのまま黙ってお皿を見つめていました。

食卓での価値観と、夫の変化

その姉弟のやりとりを横で見ながら、私は思わず心の中で大きく頷いていました。(そう、ずっとそれが言いたかった……!)それ以来、夫は料理を出されると、まず一口食べてから必要に応じて味を足すようになりました。

結婚して初めて知る、食卓での価値観。あの日の義姉のひとことは、私にとってちょっとした助け舟のような出来事でした。今でも、小さくなった夫の姿を思い出すと少し笑ってしまいます。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2024年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。