専業主婦からの社会復帰
私が結婚した当時は「寿退社」が当たり前の時代でした。夫からも「家庭を守ってほしい」と言われ、再就職はせずに専業主婦として家庭を支えてきました。
子どもたちが成長し、手が離れた頃、「もう一度働いてみたい」と思うようになり、パートからスタート。そこから派遣社員、そして正社員へと、少しずつキャリアを広げていきました。
夫の小さな皮肉
ところが、その変化を夫はあまり歓迎していない様子でした。パートを始めると伝えたときは、「長年専業主婦だったのに、仕事なんてあるのか?」と半信半疑の様子。正社員になる話が出たときには、「晩ご飯の準備に支障は出ないのか?」と、皮肉めいた言い方をされました。
きわめつけは「俺の税金を増やしやがって」と冗談めかして言われることもあり、私の中には小さなモヤモヤが積み重なっていきました。
私も爆発!
そんなやり取りが続いたある日、ついに「わたし、一人でも生きていけるんで!」と私も覚悟を決めたのです。すると夫は大慌て!
「離婚したら家のことは誰がするんだ?」「勢いで言っただけなら、今なら許すぞ」など、強気とも戸惑いともつかない言葉を並べました。
離婚後の変化
最終的には弁護士が入る形で財産分与の話し合いが進み、離婚は成立。離婚後、娘たちからは「お母さん、離婚してからのほうが生き生きしてるよ」「なんか前よりきれいになったね」と褒めてもらえることが増えました。
長い時間を経て、自分の人生をもう一度歩き始めた――。今、私はそんな気持ちでいます。
【体験者:50代・女性会社員、回答時期:2023年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:島田歩実
元銀行員として、女性のキャリアやお金にまつわるあれこれを執筆中。アメリカへの留学経験もあり、そこで日本社会を外から観察できたこともライターとしての糧となる。現在はSNSなどを介してユーザーと繋がり、現代女性の声を収集中。