私の友人・菜々子さん(仮名)のママ友は、自分の話をとてもオープンにしてくれる人だそうです。お金の話もあっけらかんと話すので、いつも周りは反応に困るのだとか……。菜々子さんも当然のように金額を聞かれて困っていたところ、居合わせた別のママ友のひとことがサラッと空気を変えてくれました。

とにかくオープンなママ友

子どもが同じ幼稚園に通うママ友のひとり、真由さん(仮名)はとにかくオープンな人です。「今月のパートのお給料、◯万円だったんだ〜!」「夫のボーナスが出て、◯万円だったの!」と、お金の話もいつもさらりと口にします。

聞いている私は、毎回(それって、本当に聞いてもいい話なのかな……?)と少し戸惑っていました。

うまく濁せない空気

自分のことを話してくれるだけならまだいいのですが、真由さんは当然のように私にも聞き返してきます。「菜々子さんはお給料どうなの〜?」「旦那さん、冬のボーナスいくらだった?」と、こちらが答えるのが当然のような雰囲気です。

私は返事に困ってしまい、「うちはまぁ……普通かな」と濁しました。すると、真由さんは「え〜! 私は言ったのに!」「菜々子さん秘密主義だね〜」と言うのです。

冗談めかしてはいるものの、(私も言わないといけないのかな……?)と、少しだけプレッシャーを感じてしまいます。毎回どう返せばいいのか分からず、その場をやり過ごすような気持ちでいました。

居合わせた別のママ友のツッコミ

ある日も同じような流れになり、私が言葉に詰まっていたときのことです。そばにいた別のママ友が、笑いながら口を挟みました。「それはもう、真由さんがサービス精神旺盛なんだよ〜!」「いつも自主的に発表してくれてるやつだからさ!」

一瞬場がしんとしたあと、くすっと笑いが広がります。真由さんも「ちょっと〜!」と笑いながら、話題を変えました。その空気に、私はふっと肩の力が抜けました。

それぞれのスタイル

真由さんの話に毎回身構えていた私でしたが、その日を境に、無理に話を合わせなくてもいいのだと思えるようになりました。オープンに話すのは真由さんのスタイル。話さないでおくのは、私のスタイルです。

真由さんの『自主発表』は相変わらず続いています。でも私は、前ほど戸惑わなくなりました。自分のペースでいられるようになり、それだけでずいぶん楽になった気がしています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。