出会いのきっかけ
お付き合いしていた彼・亮介(仮名・30代男性)との結婚が決まり、義両親へ挨拶に向かった時の出来事です。
彼との出会いのきっかけは、マッチングアプリでした。偏見かもしれませんが「義両親のような年代の人に、マッチングアプリでの出会いは受け入れにくいかもしれない」と、私は心配していました。そのため、「もし出会いの話が出たら、『友達の紹介』ってことにしよう」と2人で話し合い、口裏合わせをして義両親宅に向かいました。
お酒のせいで気がゆるむ
しかし、お祝いムードでお酒が進んだ亮介は、マッチングアプリで出会ったことをペロッと話してしまったのです。
上機嫌で飲んでいた義父の、お酒を飲む手が一瞬止まりました。「マッチングアプリってもんはよく知らんけど、出会い系サイトみたいなもんか? 最近の人はそういう所で出会うんだなあ……」言葉にこそしませんが、引いていることは態度で分かりました。
「想像しているような怪しい出会いではありません」と説明したくなりましたが、初対面でどこまで口をはさむべきか分からず、愛想笑いで言葉を飲み込みました。
義母の深いお言葉
その何ともいえない空気を変えてくれたのは、義母でした。「どうやって出会ったかなんて、結婚したら正直どうでもいいわよ。大事なのは、『出会いかた』より、2人のこれからの『生きかた』でしょ」
さらに義母は、義父に向かってこう続けます。「私ら夫婦だって、ぶっちゃけアンタからのナンパで始まった仲じゃない。それでも30年以上連れ添っているけど、何か問題でも?」義父は「そう……だったっけ……」と声を小さくしながら、視線を泳がせていました。
強すぎる味方
「はい、出会いの話はおしまい! さとこさん、亮介の子ども時代の話とか興味ない?」義母の豪快な力技によって、場の空気は元通りに。
私は、なんとも頼もしい味方を得たような気持ちです。この人に一生ついていきたい、そんなふうに思った出来事でした。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2025年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:S.Takechi
調剤薬局に10年以上勤務。また小売業での接客職も経験。それらを通じて、多くの人の喜怒哀楽に触れ、そのコラム執筆からライター活動をスタート。現在は、様々な市井の人にインタビューし、情報を収集。リアルな実体験をもとにしたコラムを執筆中。