幼稚園に通う娘がいる、私の知人・唯さん(仮名)。長く伸ばした娘の髪を、毎朝登園前にかわいくアレンジすることが母娘の楽しみになっているそうです。ところが、そんな唯さんにママ友が「うちの子が羨ましがるからやめて」と言ってきて……迷いながらも、唯さんが出した答えとは?

毎朝のささやかな楽しみ

私は幼稚園に通う娘・みゆ(仮名)を育てています。娘はプリンセスやキラキラしたものが大好きで、髪も長く伸ばしています。毎朝「今日はどんな髪型にする?」と目を輝かせる姿を見るのが、私の小さな楽しみです。

園には髪飾りやゴムの色などのルールがありますが、その範囲内で結ぶことは問題ありません。私は規則を守りながら、できる範囲で娘の髪をアレンジしています。

だんだんと変わる、ママ友からの言葉

娘同士が仲良しのママ友・佳奈さん(仮名)は、最初のころは「みゆちゃん、いつも髪かわいくしてるね〜」と笑顔で声をかけてくれていました。私は「朝の楽しみなんだよね」と返し、何気ない会話だと思っていました。

けれど次第に、「すごい時間あるんだね〜」「朝から普通こんなにしないよ」といった言い方に変わっていきました。冗談のようにも聞こえますが、どこか引っかかるものが残ります。

ママ友からの『要求』

そして、ある日の幼稚園の帰り道。佳奈さんが少し声を落として言いました。「ねぇ、うちの子が羨ましがるから、あんまり凝った髪型しないでよ」私は一瞬、言葉に詰まりました。

園の規則は守っていますし、何より娘が楽しみにしている時間です。やめなければならない理由があるとは思えませんでした。それでも、「子どもが羨ましがる」と言われると、私はどう返せばいいのかわからず、その場ではやんわりと話を終えました。

娘の『好き』を大切に

帰宅すると、娘は「今日ね、みゆちゃんの髪型かわいいねって言われた〜!」と嬉しそうに話してくれました。特別なトラブルがあった様子はなく、ただ純粋に喜んでいます。その姿を見て、私は考えました。佳奈さんにとっては、わが子が「いいな〜」と何気なく言うことが、少し切なかったのかもしれません。

けれど、娘の『好き』という気持ちは、私にとって大切なものです。これからも園のルールを守りながら、母娘の楽しみとして続けていこうと思っています。誰かに遠慮して変えるよりも、まずは目の前のわが子の気持ちを母として大事にしたい。そう思った出来事でした。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。