外出先で子どもにジュースをねだられ、いつものように対応したはずでした。ところが次の瞬間、まったく予想していなかった展開に。理由が分からないまま泣き続ける子どもと、集まる視線に立ち尽くしてしまいます。育児の「あるある」に潜んでいた、思わぬ落とし穴とは――。これは、私が1人目の育児をしていた頃の体験談です。
何気なく刺したストローが引き金に
外出先で子どもに「ジュースのみたい〜」と言われ、コンビニで本人が選んだパックジュースを購入しました。私は何も考えず、その場でストローを刺し、「はい、どうぞ」と渡しました。
すると次の瞬間、子どもは「ちがう!!」と大泣き。ストローは刺さっているし、ジュースも自分で選んだものなのに、何がいけなかったのかその時はまったく分かりませんでした。
理由が分からないまま、詰んだ私
なだめようとしても「もういや」「ママやった」と怒りは止まらず、周囲の視線も集まり、完全に詰んだ状態になりました。結局、そのジュースは一口も飲まれずに終わり、私は「良かれと思ったのにどうして……」という気持ちだけが残りました。
あとになって分かったのは、子どもはジュースが欲しかったのではなく、「自分でストローを刺したかった」ということでした。
「先回り」が逆効果になると知った日
子どもにとっては、ジュースを飲むこと以上に「自分でやる」ことが大事だったのです。この出来事は、1人目の育児の割と早い段階で私が学んだ大きな教訓になりました。
それ以降、「ジュースのみたい〜」と言われても、すぐには渡さなくなりました。まず「何味にする〜?」と聞き、「りんご? ぶどう? オレンジ?」と選ばせる。次に、「ストロー自分でする?」と必ず確認する。この一言を飛ばすと、地雷を踏む確率が一気に上がることを身をもって学びました。
大人も一緒に育っていく
良かれと思って先回りすることが、逆効果になる場面があるのだと知りました。そして最近、夫もようやくこの流れを理解したようで、私と同じようにジュースを渡す前に確認するようになりました。そのおかげか、以前よりイヤイヤが減り、親子の会話が増えた気がします。
イヤイヤ言う子どもも可愛いけれど、話が通じる瞬間はもっと可愛い。子どもが成長しているのと同時に、大人も少しずつ学んでいるのだと感じた出来事でした。
【体験者:20代・主婦、回答時期:2021年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:北山 奈緒
企業で経理・総務として勤務。育休をきっかけに、女性のライフステージと社会生活のバランスに興味関心を持ち、ライター活動を開始。スポーツ、育児、ライフスタイルが得意テーマ。