感じのいいママ友
ママ友の伊藤さん(仮名・30代女性)とは、子ども同士が同い年で年齢も近く、当時は自然とよく一緒に過ごしていました。話しやすく、最初は「感じのいいママ友」という印象しかありませんでした。
しかし彼女には、ひとつだけ気になるクセがありました。本人は無自覚ですが、会う約束になると、必ず誰かを幹事に仕立て上げるタイプだったのです。
気づけばいつも幹事役に……?
伊藤さんは「誰かに会いたい」と思うと、まず私に連絡してきます。会いたい気持ちは伊藤さん、動くのはいつも私でした。
ある日、「最近あやさんと会ってる? ランチでもどう?」と連絡があり、いいですねと返すと、「土曜ならいつでも大丈夫! あやさんへの連絡お願いね。お店はイタリアンがいいな」と続き、気づけばまた私が幹事になっていました。
一方的な役割分担
仕事の合間に連絡や調整、店探しと予約を済ませ、当日は楽しい時間になりました。
ところが約1か月後、また同じ流れがやってきます。「前のお店ちょっとビミョーだったから、今度は予約する前に候補をいくつか教えて。私が選ぶから」会いたいのは伊藤さん、段取りは私、評価とダメ出しは伊藤さん。その役割分担に、負担を感じ始めていました。
対等で仲良くいるために
このままでは“呼びたい人専用の幹事”になってしまう。そう感じた私は、「幹事は持ち回りにしたいな」と、できるだけ柔らかく伝えました。関係を壊したかったわけではなく、頼まれ役を自動で引き受ける立場を降りたかったのです。
その後しばらく疎遠になりましたが、再会したときは伊藤さんが店を決めて誘ってくれました。ママ友付き合いは、仲良しごっこより役割の公平さが大事。対等でいられない関係は、長くは続かないのだと知りました。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2023年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Ryoko.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。