ママ友から遠方の友人宅への訪問に誘われ、快く車を出したが、後日、衝撃的な事実を知り、付き合い方を見直すことに……。今回は私の知人の奈美恵さん(仮名)の、ママ友にまつわるエピソードを紹介します。

ママ友からの突然の誘い

私のママ友の優子さん(仮名)は、情報通で社交的。ママ友グループの中でも、ひときわ存在感のあるタイプでした。私とは特別に親しいわけではありませんが、たまに皆でランチをする程度の間柄。

ある日、珍しく優子さんから直接電話がかかってきました。数か月前に引っ越した共通の友人・加奈子さん(仮名)の家へ遊びに行かないか、という誘いだったので、加奈子さんの近況が気になっていた私は、特に迷うことなく快諾。

加奈子さんの家までは、高速道路を使って約1時間。電車だと乗り換えが多く不便なため、私の車で出かけることにしました。

​小さな違和感

当日は天候にも恵まれ、絶好のドライブ日和でした。加奈子さんは腕によりをかけた料理でもてなしてくれ、久しぶりの再会に話が盛り上がり、楽しい時間を過ごすことができました。

しかし、帰りの車内で、小さな違和感を覚えたのです。優子さんは「楽しかったね。また一緒に行きましょうね」と終始にこやかに話すものの、高速代やガソリン代の話題には一切触れません。割り勘の申し出もなければ、運転への感謝の言葉もないまま。自宅まで送り届けた際も、「じゃあね!」と笑顔で手を振り、そのまま家の中へ入っていったのです。

車で行こうと言い出したのは私だし、仕方がないか……。その時は、深く考えないようにしました。 

笑顔の裏に隠された本音

数日後、幼稚園のお迎えの時、優子さんが別のママ友たちと談笑している姿が見えたので近づいていくと、彼女の声が聞こえてきました。「この間、加奈子さんの家に遊びに行ったの。奈美恵さんに運転手してもらっちゃった! 私、高速は運転できないから」

その一言で、すべてが腑に落ちました。優子さんは、私と一緒に行きたかったわけではなく、ただ、高速道路を運転してくれる“都合のいい存在”が必要だったのだと……。楽しかった時間が、一瞬で色褪せていくような感覚を覚えました。 

広がっていた拒絶の輪

翌日、前日に優子さんと話していたママ友から電話がかかってきました。「優子さん、あなたのことを『運転手』って言っていたけど、実は私も、以前に同じことがあったの。だから、今は彼女の誘いには乗らないようにしているの」

話を聞くうちに、同じ理由で距離を置いているママ友が、他にも何人もいることがわかりました。きっと、皆に断られ、最終的に声をかけたのが私だったのだと思うと、ますます胸の奥が重くなったのを覚えています。

それ以降、私は優子さんと必要以上に関わらないようにしました。他のママ友たちも次第に誘いを断るようになり、いつの間にか孤立するように。人を便利に使う言動は、いつしか自分に返ってくるのだと、しみじみ実感したのでした。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Sachiko.G 
コールセンターやホテル、秘書、専門学校講師を歴任。いずれも多くの人と関わる仕事で、その際に出会った人や出来事を起点にライター活動をスタート。現在は働く人へのリサーチをメインフィールドに、働き方に関するコラムを執筆。