一般的に“条件付き物件”というと、戸建てを建てる際の建築会社との契約のイメージが強いですが、賃貸物件であっても条件付き物件は存在します。その条件が「この部屋は子供部屋にしないで」と言われたら……これは、それでも契約を結んだ、ある友人の実体験です。
条件付きの賃貸物件
数年前、私は家を建てるため、完成までの半年ほど借家に住むことに。短期契約限定で家賃がかなり抑えられる物件を見つけ、タイミングよく借りられたことに大喜びしました。ただ、一つ条件があったのです。
それは「ある部屋は子供部屋にしたり、水っぽいものを使用しないこと」。不思議に思い不動産会社へ尋ねても「オーナー様のご要望で詳しくは分からない」との返答。「カビやすいとか?」と少し悩みましたが、半年しか住まないし、と契約を交わしました。
禁忌を破って
しかし2DKの狭い間取りでは、どうしてもその部屋を子供部屋にせざるを得ません。「主用途は寝室だし大丈夫だよね」と考え、おもちゃのキッチンやドレッサーを置いたのです。
ところがその頃から、毎晩のように金縛りと悪夢にうなされるように。夫は出張が多く、娘と二人きりで過ごす夜に次第に恐怖が募っていきました。
壁を見つめる娘
ある晩、久々に帰宅した夫と三人で寝ていると、夫も金縛りに。夫が必死に目を開けると、娘が棒立ちで壁を見つめていたのです。その異様な光景に夫は気を失い、気づけば翌朝。
気を取り直し、そのままゴルフに出かけて行ったのですが、ゴルフ仲間から「ゴルフどころじゃない。すぐにこの寺へ行け」と忠告され、家に戻ってきました。そのまま家族全員でタクシーに飛び乗り、紹介された寺へ急行。
住職は私たちを見るなり「なぜ結界を破ったのだ!」と叱責しました。なんと、禁じられた部屋は霊道が通っており、そこに鏡や水を置いたことで結界が解かれ、霊が流れ込んでいたのです。幼い娘は霊の世界に半分引き込まれている危険な状態だと告げられました。
条件の意味
急いで除霊を受け、その後は実家に住むことでことなきを得ました。不動産会社の条件は霊道の結界を守るためのものだったのです。おもちゃであっても、ドレッサーは鏡の役割を果たし、キッチンは水を象徴してしまったために起きてしまった事件。もしあの日、ゴルフ仲間が異変に気付いていなかったらと思うと今でもゾッとします。
“安いから”や“短期間だから”と安易に契約してしまったこと、娘や家族を危険にさらしてしまったことを後悔しています。賃貸契約に限らず、少しでも不審に思うことがあれば、よく調べてから行動するべきだと、痛感しました。
【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年1月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。