孫をかわいがってくれる義両親
私は第一子を出産後、義実家の近くに住みながら子育てをしています。初孫ということもあり、義両親はとても可愛がってくれています。顔を見せれば嬉しそうに抱っこをしてくれますし、「沙也加ちゃん、元気?」と頻繁に声もかけてくれて、私にとってありがたい存在です。
ただ、そうした日常の中でひとつだけ気になっていることがありました。
“内孫”というワードへの違和感
義実家では何かにつけて、「うちにとっては内孫だからね」「やっぱり内孫は違うわ〜」といった言い方をされることがありました。
最初は深く考えていなかったのですが、何度も繰り返されるうちに違和感が残るようになりました。悪気がないのは分かっていますし、可愛がってくれている証拠なのだとも思います。それでも、“内孫”というワードを聞くたびに、どこか“義実家のもの”として扱われているような気がして、心の奥に小さなモヤモヤが募っていきました。
とはいえ、はっきり指摘するほどのことなのか自分でも判断がつかず、そのまま流してしまっていました。
義妹のひとことで空気が変わった日
義妹が帰省し、義実家で一緒に過ごしていたある日のこと。家族で食事をしながら何気ない会話をしていたとき、義母がまた同じように言いました。「孫としょっちゅう会えるから嬉しいわ〜。この子は内孫だしね」
すると義妹がキョトンとした後に、笑いながらこう返しました。「え、じゃあ私が結婚して子どもできたら外孫だし、あんまりこっち来なくていいってこと?」冗談混じりの言い方でしたが、場の空気が一瞬だけ止まりました。義母は言葉に詰まり、「そういう意味じゃなくて……」と慌てた様子でした。
自分だけじゃなかったと思えた
そのやり取りを見ていた私は、不思議と心が軽くなりました。自分が感じていた違和感を、義妹が代わりに言葉にしてくれたような気がしたのです。私だけが気にしすぎていたわけじゃなかったんだと、救われた気持ちになりました。
それ以降、“内孫”という言い方はほとんど聞かれなくなりました。義実家との距離感も、前よりもずっと自然になったように感じています。私は今でも、あの日の義妹のひとことに感謝しています。
【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年11月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。