アンケートに回答する際、アンケート内容そのものに集中する人はどれだけいるのでしょうか。回答の先にある、景品やポイント獲得を考えながら答える人も多いかと思います。今回はそんなアンケートにまつわる驚きのエピソードをご紹介します。

景品目当てで

私が新婚だった頃の話です。ある日、夫の趣味に付き合ってスポーツ観戦へ。会場にはさまざまな特設ブースが並び、その中に「アンケートに答えるとブランケットがもらえる」というペット用品のブースがありました。

どうしてもそのブランケットが欲しかった私は、長蛇の列にもめげず並ぶことを決意。しかし、順番が回ってきた瞬間、そのアンケートが、“ペットを飼っている人限定”だと知り、後戻りできない私は適当に記入する道を選んでしまいました。

全て架空の回答欄

ところがそのアンケートは驚くほど細かく、ペットの種類から血統書の有無、生年月日、生まれた場所、名前まで事細かに記入欄が並んでいたのです。

私はすべてを想像で埋め、名前の欄には夫が好きなお笑いコンビ名を書き込む始末。さらにその日は新居を契約したばかりで住所を覚えておらず、実家の住所を記入。まさかこの適当な記入が後に大きな出来事を呼ぶとは思いもしませんでした。

予想外の景品

数年が経ったある日「玄関に長年置きっぱなしのあなた宛の荷物を取りに来て」と実母からの連絡。週末に帰省すると、そこには10キロのペットフードが。賞味期限はあと数カ月。どうやらあのアンケートでペットフードの応募にも参加していたようで、それが当選したものだったのです。

ペットのいない我が家では使い道がなく、私は急いで保護猫団体を探し、夫と一緒に寄付しに行くことにしました。

偶然なのかそれとも

保護猫団体を訪れた私たちは、なぜか一匹の猫から目が離せなくなってしまいました。特別美形でも子猫でもないのに、不思議と心を掴まれ、その子を引き取ることに。

手続きの際、スタッフから「名前は変えてもそのままでも大丈夫ですよ」と言われ、猫の名前を尋ねると、なんと夫の好きなお笑いコンビ名と同じ名前。さらに種類も、生年月日(保護センターに保護された日)も、私がアンケートに“適当に書いた内容”と見事に一致したのです。

あの日、ブランケット欲しさに書いた嘘が、巡り巡ってこの猫との出会いにつながったのだと思うと、偶然以上のものを感じずにはいられません。架空の回答をしたときは罪悪感もありましたが、お陰で愛猫と出会うことができ、日々感謝しています。ちなみに、景品のブランケットは実家で父のお気に入りになっています。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2025年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。