新人時代の「妙な自信」
出版社に入社して最初の年末こと。仕事を覚えたような気になっていた私は、「年賀状くらいサクッと片づけられる」と根拠のない自信を持って作業を開始しました。忙しい年末を乗り切るため、よくある社交辞令コメントをテンプレ化。「今年も飲みに行きましょう!」など量産モードに突入し、深夜のテンションで自分に酔っていました。
コピペの暴走
途中で眠気が一気に押し寄せてきた私は、細かい確認作業を完全に放棄し、もはやコピペ連打モードに突入。「はいはい、完璧!」と自分に言い聞かせながら、勢いだけでポストへ投函しました。深夜テンションのままテンプレを繰り返している自覚もなく、「これぞ効率化!」と勝手に満足していたのです。
まさかの「謎の誘い」乱発事件
そして迎えた年明け早々、普段絡みのない上司から突然の電話。「年賀状、ありがとう。でも……今年は飲み明かすの?」と困惑気味の声で言われ、そこで初めて、自分が誰にでも飲み・企画・コラボを投げつけていたことに気づきました。
取引先にも「飲み会リベンジしましょう!」と送り、知らない部署の先輩にも「例の企画、今年こそ成功させましょう!」と熱量だけ高いコメントをバラ撒いていたのです。
謝罪ラッシュと固い誓い
結果、年明けの仕事始めは謝罪電話マラソン。「すみません、コピペで……」という言葉を繰り返し、相手の優しい「気にしないで」が逆に刺さる始末。同僚には「お前の年賀状、今年一番攻めてた」と爆笑され、恥ずかしさで胃が痛くなりました。
その経験以来、私は毎年、全件手書き確認をしてから投函するという小さな誓いだけは守り続けています。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2023年12月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:miki.N
医療事務として7年間勤務。患者さんに日々向き合う中で、今度は言葉で人々を元気づけたいと出版社に転職。悩んでいた時に、ある記事に救われたことをきっかけに、「誰かの心に響く文章を書きたい」とライターの道へ進む。専門分野は、インタビューや旅、食、ファッション。