コミュニティでのランチ会
職場でママたちが集まるコミュニティに所属していたころの話です。全部で20家族ほどが所属していて、月に一度行われる子連れのランチ会が恒例でした。
毎回持ち回りで幹事を担当し、「今月はイタリアンが食べたい」「○○ちゃんのお誕生日会ができるところがいい」といったリクエストに応えるのが幹事の役割。
幹事を引き当てると大仕事になる、そんなにぎやかなグループでした。
パイ投げパーティーの提案
あるとき、私が幹事を担当する月に飛び出したリクエストが「パイ投げパーティー」でした。海外ドラマで高校生がやっているような、クリームまみれになって投げ合うアレ……。
正直「楽しそうだけど現実的に無理だよね~」と笑って流そうとしたのですが、意外にも周りは「面白そう!」と大賛成。
当日の大奮闘
なんとか会場を確保し、当日は集合時間の2時間前に会場入り。床や壁、天井までビニールで覆って汚れを防ぎました。
子どもたちは「本当に投げていいの……?」と最初は戸惑っていましたが、実際に始まると大はしゃぎ。
親たちは会場を守ろうと、バレーボール選手並みにディフェンスに徹しましたが、気づけば全員クリームまみれ。
みんな初めての経験に想像以上に盛り上がり、笑い声が絶えないひとときとなりました。
思いがけない学びとルールの誕生
片づけは想像を超える大変さでしたが、みんなで協力してやり切ったときの達成感は格別でした。
この経験をきっかけに「準備と片付けが大変なイベントは幹事を増やす」「買い出しは持ち寄り制にする」など、新しいルールも自然と生まれました。
幹事になると突拍子もないリクエストが飛んできますが、最後はみんなで楽しみ、学びと笑顔が残る。そんなママ友ランチ会の醍醐味を実感した一日でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2020年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:Ryoko.K
大学卒業後、保険会社で営業関係に勤務。その後は、エンタメ業界での就業を経て現在はライターとして活動。保険業界で多くの人と出会った経験、エンタメ業界で触れたユニークな経験などを起点に、現在も当時の人脈からの取材を行いながら職場での人間関係をテーマにコラムを執筆中。