今回は、カフェで働く友人Mちゃんが体験した、とある常連客との出来事をご紹介します。毎回のようにトラブルを起こすそのお客さんに、ついに店長が放った一言で店内の空気が一変……。思わず拍手が起きたというその瞬間とは?

毎回来店するたびに因縁をつける男性客

Mちゃんが働くカフェには、来るたびに「コーヒーが冷めてる!」「席が狭い!」と文句を言う常連の男性がいました。もちろん、コーヒーの温度もサービスも問題なし。席の狭さに関しては、小さな店舗なので隣との距離は近いかもしれませんが……。男性客は大声で因縁をつけるので、周囲のお客さんまで嫌な気持ちになるほどの迷惑っぷり。スタッフ全員が「あの人が来ると空気が凍る」と頭を抱えていたそうです。

その日も始まった“理不尽クレーム”

ある日もその男性は「遅い! 客を待たせるのか!」とお渡し用カウンターで怒鳴り散らしました。オーダーは通常通り提供されており、もちろん遅れてはいません。明らかに無理筋なクレームに、Mちゃんも心の中で「また始まった……」とため息。ゆっくりしていた別のお客様も怖がりながら帰ってしまったりと、店内の空気も一気にピリついてしまいました。

店長の一言で流れが一変

すると、いつもクレームの対応にあたっていた店長がスッと男性客の目の前に立ち、毅然とした態度でこう言い放ちました。「それでは、本日はご利用いただかなくて結構です」一瞬で店内が静まり返り、クレーマー男性も唖然。どうやら店長は『他のお客様の迷惑になっており、もうこれ以上は許容できない』と判断し、このような対応をとったようです。

お客さんの拍手と“撃退成功”の瞬間

その様子を見ていた他のお客さんから、ついに声があがりました。「あなたねぇ、恥ずかしくないの? 年下の子に大声で怒鳴って」「皆、静かに待っているじゃないか!」と次々に“反撃”が。四面楚歌になったクレーマーは顔を真っ赤にして、何かブツブツと呟きながら退店。そのあとお客さんの一人が店長に「あなたよくやったわね! スッキリした〜!」と笑顔で声をかけ、店内は一気に和やかな空気に。その後お店に男性客は現れなくなり、Mちゃんも「本当にスカッとした!」と嬉しそうに語っていました。

【体験者:30代・飲食店、回答時期:2020年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:Mio.T
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。