本企画では、休日コーデやお気に入りの場所、最近ハマっていることなど、“おしゃれ人”のオフ時間をのぞき見。
今回登場するのは、代官山のヴィンテージショップ「minoi(ミノイ)」で働くヴィンテージショップマネージャー・さきさん。中学生の頃から古着に惹かれ、これまでほとんどの時間をヴィンテージの世界で過ごしてきたという彼女に、休日の過ごし方や日々のルーティン、装いへのこだわりを聞きました。
中学生の頃から、ずっとヴィンテージのそばに
ーーさきさんのお仕事について教えてください。
ずっとヴィンテージ業界にいます。中学3年生くらいの頃から「この仕事に就きたい」と思っていました。
下北沢生まれで、幼い頃から「古着」がすごく身近にあったんです。兄が古着を着ていた影響もあって、自然と自分も古着を着るようになりました。兄妹で買い物に行くこともありましたね。
大学を卒業する頃には「古着の仕事をする」と決めていました。最初は下北沢のヨーロッパ古着のお店で働いて、そこからバイイングもするようになって。その後もヴィンテージショップ、帽子屋、アクセサリー屋などで働きましたが、ベースはずっとヴィンテージです。
ーー古着の魅力はどんなところにありますか?
人とかぶらないところ。あと昔の服って、今よりも自由に作られているものが多くて。生地の質が良かったり、パーツがかっこよかったりするんです。
だからといって、お店も私もそうなんですけど、全身古着を提唱したいわけではなくて。ちょっとだけ取り入れるのが、大人だとかっこいいバランスだなぁ、と思っています。

さきさんの休日は「思い立ったら家族で旅へ」
ーー休日はどんなふうに過ごすことが多いですか?
うちは休日もずっと、家族で一緒にいることが多いです。一緒にお店をやっている夫と、小学生の息子の3人。時間ができると、だいたい旅行に行きます。
湯河原や熱海など、温泉が多いです。思い立って前日の夜や当日に「行こう」となって、そのまま出かけることもあります(笑)。自営なので、休みの取り方もわりと自由なんです。旅先からそこから出勤したりも。

だから、ひとりでどこかに行く、ということはあまりなくて。服を買いに行くのも家族と一緒。夫と古着屋巡りをすることもありますが、結局は友人のお店に行くことが多いですね。
ーー最近の休日で、特に楽しかった日は?
下田のAirbnbが楽しかったです。一軒貸しのところで、お風呂にこだわっていたり、キッチンが大きかったりして。
旅行先でちゃんと料理をするのは少し大変なので、地元の道の駅でおいしい野菜を買って、グリルするだけ。放り込むだけでもすごくおいしいんですよ。
考えてみると、私はひとりでいるより、家族でいるほうがストレス発散になっているのかもしれません。家族で一緒にいることが、今の自分に合っているのかなと思います。
ーー休日コーデで意識していることは?
休日だから楽な靴、というより、私はヒールを履くことが多いです。スニーカーにすると、なんかアンバランスになってしまって。海に行くときはさすがにビーサンにしますけど(笑)、それ以外はヒールが多いですね。最近、『La Maison de Lyllis(メゾンドリリス)』のハットを買ったんですけど、すごくお気に入りで、休日もよくかぶっています。

今日のコーデは、動きやすさも意識しました。エプロンを重ねて、すぐ物を入れられるようにしたり、寒くなったら薄手のシャツを羽織れるようにしたり。休日はシャツを持っていると何かと便利なので、よく着ます。

ーー今日のコーデのアイテムについて教えてください。
シャツは内田商店で買ったものです。たぶんパジャマシャツだと思います。エプロンとキャミも内田商店で買いました。デニムは高校生くらいから穿いているもの。スカートは、自分で買い付けた20年代くらいのものです。
靴は『Sellenatela(セレナテラ)』のものを履くことが多いです。眼鏡は『AHLEM(アーレム)』。ヴィンテージっぽさもあるけれど、今の空気もあるものが好きです。

アクセサリーも基本的に新品です。大人が少しだけヴィンテージを取り入れている感じが、すごくかっこいいなと思っています。

ーーバッグはどんなものを持つことが多いですか?
バッグは全体がラフになりすぎてしまわないように、きちんとしたモノを持つことが多いです。祖母がすごくおしゃれな人だったので、祖母から受け継いだバッグも多くて。バッグはブランドのきちんとしたものを持って、他はカジュアルにするという感じ。今日持っているのは『Mulberry(マルベリー)』。

家族でいること、服を考えること、整えておくこと
ーーさきさんは毎日違う雰囲気の服を着ている印象があります。服選びはどうしていますか?
その日に決めるのではなく、何日か分のコーディネートを事前に考えています。

頭の中だけではなく、絵で描くんです。A4くらいの縦長の紙に、5体くらいずつコーディネートを描いて、それを何枚も持っています。ひらめいたものってすぐ忘れてしまうし、文字だけだとバランスがわからなくなってしまうので。
雨の日のパターンまで考えます。雨の日は靴が変わるので、全体のバランスも変わるんです。焦るのが嫌なので、10体くらいは考えておいて、その中から選ぶようにしています。
ーー同じ服を着ることはありますか?
同じ日はないです。どこかは絶対に違います。今日着た組み合わせは、もう二度とないかもしれないですね。
服のテイストも決めたくないんです。超カジュアルな日もあるし、レイヤードをたくさんする日もある。着るものを限定したくない。正解じゃない組み合わせを、さらっとする人が好きなんです。
ーーすごいですね!
結構、準備する派です。インスタライブもそうですし、料理もそう。息子が小学校に上がってから、朝の時間が1時間くらい早くなったんです。その時間で作り置きをして、夜は温めるだけにしておくこともあります。そうしておくと、気持ちが楽なんです。
休日については夫に急に「出かけるよ」と言われても、最初はついていけない気持ちもありました。(笑)。でも今は、そういう場合もあるかもしれないと思って、旅行の準備もある程度まとめてあります。スッと行けるようにしておく。ストレスがないように、先回りしておく感じですね。
家族でふらりと旅に出ること。
何日分ものコーディネートを描いておくこと。
急な予定にも対応できるように、先回りして準備しておくこと。
さきさんの休日には、自由に見えて、心地よく過ごすための小さな工夫がいくつもありました。
「ひとりでいるより、家族でいるほうがストレス発散できているのかも」
そう話すさきさんの休日は、好きなものと大切な人を、無理なく日常の中に重ねていく時間。ヴィンテージをまとうように、家族との時間も、自分のペースでしなやかに重ねているようでした。


