今回は、義妹の美里さん(仮名)が再婚を決めたときのお話です。離婚後、4歳の娘を育てながら働いていた美里さん。年下の男性との再婚を考え始めましたが、家族や職場の同僚から反対され、気持ちが揺らいでしまいます。
娘と一緒に幸せになりたい
離婚してから、娘の綾香(仮名)と2人で暮らしていました。そんな私が交際を始めたのは、部下だった浩二さん(仮名)です。
彼が別部署へ異動する少し前のことでした。浩二さんは娘とも自然に接してくれ、やがて再婚の話が出ました。しかし、母に相談すると「綾香がまた寂しい思いをしないか心配」と難色を示されました。職場でも「年下で、しかも元部下でしょう」と言われ、報告するたびに気が重くなりました。
同僚から告げられた心ない言葉
ある日の昼休み、40代の女性同僚から突然言われました。「子どもは実家に置いてきたら? そのほうが彼も結婚しやすいでしょ」周囲にも聞こえる声でした。私が娘と離れるつもりはないと答えると、「せっかく再婚できるのに欲張りね」とまで言われたのです。
とても腹が立ちました。でも帰宅すると、自分の再婚のために娘へ無理をさせるのではないかと不安になり、結局浩二さんには結婚を少し待ってほしいと伝えました。
彼が同僚に伝えた言葉
事情を聞いた浩二さんは、後日、その同僚に直接話してくれました。「僕は3人で暮らしたくて結婚を申し込んでいます。美里さんに、そんな選択を迫らないでください」
さらに私の母にも会い、保育園の送迎や残業時の対応をまとめたメモを見せたのです。「まだ慣れないこともあります。だから今から一緒にやって覚えたいです」その言葉を聞いて、張り詰めていた気持ちが少しほぐれました。
少しずつ家族になっていく
それから浩二さんは保育園への道を一緒に歩き、寝る前の絵本選びにも付き合ってくれました。ある日、娘が母に「浩二くん、ピーマン小さく切ってくれるんだよ」と話したのです。母は笑って「もう、ちゃんと家族の時間を作っていたのね」と言いました。
再婚した今も、娘は彼を名前で呼んでいます。呼び方を急かさず、隣で折り紙を折る浩二さん。そんな2人を見るたび、この人と一歩踏み出してよかったと思います。
一時は周囲の反対に少し心が揺れましたが、浩二さんが娘との暮らしに真摯に向き合ってくれる姿が、新しい家族を築く勇気につながりました。
【体験者:32歳・女性会社員、回答時期:2026年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:佐藤 栄祠
大手メーカーの営業を経て、ライターに転身。会社員時代に培った経験と、組織の一員であるからこその“喜怒哀楽”をリアルに伝え、「誰かを癒したい」との思いが執筆の原動力。スピリチュアル関連情報にも精通しており、それらに傾倒する人の思いを描いたエピソードも好評。

