朝の準備が遅い夫
我が家には3人の子供がいます。長男は小学生になったばかり。近くに同じ学校の子がいないこともあり、しばらくは夫が通勤がてら途中まで一緒に送っていくことにしています。
ところが夫はなぜか、朝の準備が遅いのです。私が出発30分前から「あと30分で出発だよ」などと声をかけているのに、スマホをいじったり、トイレに長々と入ったりして、なかなか準備が進みません。
結局、その日も長男の登校時間ギリギリになって、ようやく玄関にやってきました。
「息子が遅刻していいならやる」
その日はゴミ出しの日だったので、私がゴミをまとめて玄関に置いておきました。いつも夫が仕事に行く前に出してくれるのですが、ゴミを無視して行こうとするので、「ゴミ出しは?」と聞くと、「息子が遅刻してもいいなら出しに行くけど?」と言う夫。
ゴミ出しなんて、1分くらいで終わるのに……と思いましたが、仕方なく、私は下の子2人を連れてゴミを持ち、夫と長男のすぐ後に家を出ました。
隣のおばあちゃんとばったり
すると家の前で、たまたまお隣のおばあちゃんに会いました。「あら、パパが送っていくの? パパもお仕事前なのに大変ねぇ」
すると長男が、何の悪気もなく、「うん。でもママのほうが大変だよ。パパがゴミ出ししないから、今からちーちゃん(仮名・妹)たち連れてゴミ出しするんだよ」と言いました。それを聞いて、気まずそうに固まる夫。
お隣のおばあちゃんは私の持っていたゴミを見て、「あら、じゃあおばあちゃんもゴミ出すところだから、一緒に持っていこうか?」と一言。「いやいや……ゴミ捨てなんてすぐなんで!」夫は慌てて断りました。
そして結局、夫はおばあちゃんのゴミも受け取り、ゴミ置き場まで走って持って行くことに。
息子の純粋な言葉が強烈な一撃に
息子を遅刻させたくないと理由をつけ、ゴミ出しを拒否した夫でしたが、さすがにお隣のおばあちゃんに運ばせるわけにはいかなかったようです。それを見ていた長男は、ゴミ出しを終えた夫と、何事もなかったかのように登校していきました。
子どもの純粋な一言ほど、親にとって強烈な一撃になることを知った朝でした。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:小橋美月
マスコミ業界に16年勤務。業界で培った原稿執筆のスキルを活かし、ライター業へ。さまざまな職種、ライフスタイルの人への取材を通じた、「生きたエピソード」が強み。働く女性の葛藤や子育て
、夫婦関係など、実体験に基づいたリアルな物語を届ける。

