娘の成長を写真に残す日々
第一子の娘が誕生してから、私たち夫婦は『写真共有アプリ』を使い、日々の何気ない瞬間を写真や動画に残すようになりました。義家族にもシェアし、娘の成長を一緒に見守ってもらっています。
ただ、私と娘が二人きりのときは、お世話をするだけで手いっぱい。そもそも私たちの姿を撮ってくれる人もいません。そのため気づけば、アプリには夫の圭太(仮名)が娘のお世話をしている写真が多くなっていました。
義母から思わぬひと言
ある日、義実家を訪れた際に写真の話になったときのことです。義母が「なんか、圭太ばっかりお世話してるみたいねぇ」と何気なく口にしました。さらに「ママよりパパのほうが育児向いてるのかしら〜?」と冗談めかしたひと言。
毎日余裕のないなかで娘と向き合っているのに、その時間をなかったことにされたようで、私は少し悲しくなりました。しかし突然のことで、咄嗟に言い返すことができませんでした。
義妹のナイスフォロー
すると、一緒にいた義妹が「いやいや、若菜さんが写真に残してくれてるだけでしょ!」とすかさず反論してくれたのです。
「だってお兄ちゃんが仕事のときは若菜さんがひとりでお世話してるんだから、その写真は誰も撮れないじゃん」と言い、さらに「お兄ちゃんがお世話してるときは若菜さんがいるから、写真が残ってるんだよ〜」と続けました。義妹の言葉を聞いた義母は、「あ……そうよね」と納得した様子です。
写っていない時間のほうが
そして「写真に写ってない時間のほうがずっと長いでしょ」という義妹の言葉に、義母も「そうね、写真だけ見て言っちゃダメね」と、私に謝ってくれました。自分ではうまく説明できなかったことを、義妹が当たり前のように代弁してくれたことで心が軽くなりました。
育児をしていると、どうしても子どもの写真を撮る側になることが多く、自分がお世話している姿は意外と残らないものです。写っていなくても、私が娘と過ごしてきた時間まできちんと想像してくれた義妹。その言葉が、とてもうれしく感じられた出来事でした。
【体験者:30代・専業主婦、回答時期:2026年6月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:辻 ゆき乃
調剤薬局の管理栄養士として5年間勤務。その経験で出会ったお客や身の回りの女性から得たリアルなエピソードの執筆を得意とする。特に女性のライフステージの変化、接客業に従事する人たちの思いを綴るコラムを中心に活動中。

