「この手紙を3人に送らないと3日以外に呪われる」といった類のいわゆる「呪いの手紙」はいまだに存在します。そんな呪いの手紙が我が子に届いたとしたら……差出人が娘への嫌がらせの主犯格だとしたら……今回は私のお客様のエピソードをご紹介します。

娘への嫌がらせ

私の娘には、同じクラスの友人Aがいます。しかしその関係は、友人と呼ぶにはあまりにもいびつでした。娘への無視、悪口に始まり、最近は娘の大事にしている文房具やハンカチを盗むなど……

どれも証拠がなく、担任に相談しても「子供同士、よくあることですから」と取り合ってもらえず。娘はずっと我慢していました。

泣きながら帰宅

ある日、娘は泣きながら帰宅しました。手にはぐしゃぐしゃに握りしめた紙。広げてみると「呪いの手紙」と書かれており、 “受け取った人は3人以上に書かないと3日以内に呪われる”という内容でした。差出人の名前はありませんが、Aの筆跡に間違いないと娘は言います。

「誰かに書いたら、その子が呪われちゃう……でも自分も呪われたくない……どうしよう」と、娘はパニックになり、涙が止まりません。

呪われないおまじない

私は娘の肩を抱きながら言いました。「呪いが誰にもかからないように、ママがお返事を書くね。でも中身は見ちゃダメ。これは差出人にも受取人にも呪いがかからないおまじないだから。明日、Aちゃんの机にそっと入れてきてね。うまくいけば、嫌がらせも終わるかもしれないよ」

娘は涙を拭きながら「分かった」とうなずきました。翌日、娘は私が用意した紙を持って登校し、言われた通りAの机に入れたそうです。

手紙の内容とは

私が書いた内容、それは「呪いの手紙」の添削でした。誤字脱字だらけの文章に、「×づ → 〇ず」「ここははねる」「ここはとめる」「意味が重複しています」と赤ペンで丁寧に指導。さらに「呪いとは具体的にどのようなことか? 詳しく書いてみよう」とコメントを添え、最後に名指しで「記名漏れのため減点。習字のお稽古をがんばりましょう、〇〇Aちゃん」と添削しました。

私は習字の師範資格を持ち、塾で働いており添削は日常茶飯事。その成果(?)もあってか効果はてきめんで、娘への嫌がらせはぴたりと止まりました。今は毎日楽しく学校生活を送っています。

子どもの世界には、大人が気づかない小さな悪意が潜んでいることがあります。時には正面から叱るより、少し角度を変えたアプローチが効くこともあるのかもしれません。まだ純粋な部分を残している子どもたち。お互いを傷つけ合うことなく、健やかに成長していってほしいと切に願っています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多様な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

This article is a sponsored article by
''.