これは男性の友人から聞いた話です。初めての一人暮らしで見つけた理想のアパート。しかし、住み始めてから毎晩のように誰かの気配に悩まされるように……それでも「疲れているだけ」と思い込もうとしていた友人。しかし、ある日を境に、その考えは大きく揺らぐことになります。
こんないい部屋、なかなかない
僕は初めての一人暮らしに胸を躍らせていました。駅から近く、家賃も相場より少し安い理想的なアパート。「こんないい物件が空いているなんてラッキー」と、本気で思っていたのです。
ところが、住み始めてから何度も金縛りに遭い、誰かに見られているような感覚も……「新生活の疲れだろう」「環境が変わったからかな」と、自分に言い聞かせていました。
「この部屋には入れない」
そんなある日、霊感が強いことで有名な友人を家に招くことになりました。途中でお酒を買い忘れた僕は、「先に入って待ってて」と部屋の鍵を渡し、一人でコンビニへ。
戻ると、友人は部屋には入らず、外階段に座り込んでいました。「どうしたの?」そう聞くと、「ごめん……この部屋には入れない。何かいる」と真剣な声で言ったのです。
普段から冗談を言って人を怖がらせるタイプの友人ではありません。その一言で、「やっぱり気のせいじゃないのかもしれない」という不安が一気に現実味を帯びました。
