育休から復職して数か月。保育園からの着信音が鳴るたび、「職場でまた迷惑をかけてしまう」と胸が締めつけられていた友人。仕事も育児も、どちらも手を抜きたくない。でも現実は、思うようにはいかない――今回は仕事と育児に奮闘する友人のエピソードをご紹介します。
「今日は鳴りませんように」と願う毎日
復職してからというもの、子どもは保育園で次々と風邪をもらい、そのたびに発熱や呼び出しが続いていました。仕事中もスマホが気になって仕方ありません。「今日は電話が来ませんように」そう願いながら出社していました。
そんな私の部署には、佐藤さん(仮名)という女性の先輩がいました。「この数字の根拠は?」「読み手の立場で考えた?」と、ミスや確認不足を決して見逃さない人。資料を提出するたびに緊張し、名前を呼ばれるだけで背筋が伸びる存在でした。
会議中に鳴った、恐れていた着信
数週間かけて準備した大事な会議の日。私は説明役を任され、「今日だけは呼び出されませんように」と祈るような気持ちで席についていました。しかし会議が始まって間もなく、テーブルの上のスマホが震えます。
画面には「保育園」の文字。心臓がドクンと鳴りました。電話に出ると、「38度を超えてしまって……」とお迎え要請。夫は出張中で頼れず、自分が迎えに行くしかありません。
会議室へ戻り、小さな声で「申し訳ありません。子どもが熱を出してしまって……」と佐藤さんに伝えました。「またか、と思われるかもしれない」そう覚悟していると……。
