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これは、義妹の美里さん(仮名)から聞いた話です。美里さんが結婚して数年たった頃、義実家には「女性は台所、男性は客間」という昔ながらの慣習が残っていました。親族が集まるたびに女性だけが忙しく立ち働く光景に違和感を覚えていたそうで……。

女性だけが動くのが当たり前

結婚してから毎年、お盆やお正月になると義実家に親族が集まっていました。そのたびに不思議だったのが、女性だけが朝から働いていることでした。買い出しをして、料理を作って、食器を並べて、食後は片付けまで担当するのです。

一方で男性陣はリビングでテレビを見たり、談笑したり。共働きの女性もいるし、小さな子どもを連れて来ている人もいるのですが、それなのに「女性がやるもの」という空気だけは昔のままだったのです。

義父は特にその考えが強く、「嫁なんだから気を利かせないと」そう言われるたびに、私はなんとも言えない気持ちになりました。みんなで少しずつ協力すれば楽なのに。そう思っても、長年続いてきた慣習を変えるのは難しそうに見えたのです。

お盆の日に張りつめた空気

ある年のお盆、親族が20人近く集まることになりました。女性陣は朝から大忙し。夜勤明けで顔色のすぐれない姪もいれば、小さな子どもを抱えながら動いている親族もいたのです。それでも男性陣はいつも通り席に座ったまま。私が食器を運んでいたときのことです。

ソファに座っていた義父が、ふと口を開きました。「お茶がないな」その一言で、部屋の空気が少しだけ止まった気がしました。誰も何も言わなかったけれど、女性陣の表情はどこか固かったのです。

私も思わず手を止めたのですが、その瞬間、意外な人物が立ち上がりました。それは東京で働いている義兄でした。

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