おかずは毎晩3品
結婚2年目を迎えた私は、フルタイムで働きながら家事もこなす日々を送っていました。特に食事には力を入れていて、メインのおかずに副菜を2品添えた、計3品を毎晩用意するのが自分の中でのルール。
仕事で疲れて帰ってきても、冷蔵庫の中身とにらめっこしながら献立を考え、私はなんとか品数を減らさないよう必死でした。
夫の何気ない一言
ある晩、いつものように3品を食卓に並べると、夫がぽつりと言いました。「俺の母さんはもっと品数多かったけどね」と。悪気はなさそうな、本当に何気ない一言でした。
義母も当時は共働きだったと聞いていたので、その言葉が、思いのほか深く刺さりました。同じように働きながら、義母はもっと立派な食卓を用意していたのに、私にはそれができていないと突きつけられた気がして、その夜はひどく落ち込んでしまったのです。
電話で判明した真実
数日後、思い切って義母に電話をかけてみました。「お義母さんは共働だったのに、どうやって豪華な夕飯を作っていたんですか?」と聞くと、電話口の義母は驚いた様子で「豪華? 何のこと?」
話を聞いて、私は耳を疑いました。義母いわく、当時は大皿に盛った1〜2品を家族で取り分けるスタイルが基本だったとのこと。「品数が多かったなんて、あの子は一体どこの家の話をしているの」と義母は呆れ気味でした。夫の記憶と実際のギャップに、私は拍子抜けしてしまいました。
義母からの電話
その日の晩、義母から夫へ電話がありました。「軽いジョークのつもりだった」と弁解する夫に対し、電話越しに聞こえてくる義母の声はかなり厳しく、夫は黙って聞くしかない様子でした。
電話を終え、しょんぼりした様子で私のところへやってきて「すみませんでした……」と頭を下げる夫。あの一言がどれだけ私を傷つけたか、義母からしっかりお説教を受けたようでした。
以来、夫は食事に文句を言わなくなっただけでなく、早く帰宅できた日は自ら台所に立ち、無理のない1〜2品を作ってくれるようになりました。今では「品数より、一緒に食べることが大事だよね」と笑い合える食卓になっています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年3月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:逢坂 ゆな
ライター業をしながら、実は現役の保育士でもある。その実体験を元にしたエピソードをSNS発信すると好評を得て、執筆者としても活躍するように。幼稚園教諭や歯科受付などの、多彩な職業も経験。読者からの共感の声やお悩み相談、体験談が届き、それらも元に執筆中。育児エピソードや義母・夫とのバトルなど、ママ世代から共感を呼ぶリアルな体験記事が人気。

