~~~~~~~~~~~ ~~~~~~~~~~~

髪のうねりや広がりは人によってさまざま。くせ毛は本人にしか分からない悩みの一つです。学生時代、ましてや小学生にとって髪の悩みは大問題。もしそれをからかわれたら……今回は、私のお客様から聞いたエピソードをご紹介します。

娘の悩み

私の娘は生まれつき強いくせ毛。梅雨の湿気が多い時期には前髪が大きくうねり、本人も気にしています。ある日、泣きながら帰宅した娘。理由を尋ねると「変な前髪って言われた。もう学校行きたくない」と嗚咽交じりに答えます。

前髪を指摘された相手は、娘がよく話題にする〇〇という男子の名前。私は「好きな子をいじめてしまう」タイプなのではと推測しましたが、憶測を伝えるわけにもいかず、その場はなだめるしかありませんでした。

登校拒否

翌朝から腹痛を訴え登校を拒む娘。私は担任に電話をかけ、前髪を指摘されてから学校へ行けなくなっていることを伝えました。

すると担任の先生は「〇〇君は娘さんに好意を持っているように見えます。まだ成長過程ですので、表現が上手にできないこともあります」と返答。続けて「明日、直接本人に話をしてみますね」と言ってくれました。

少し安心したものの、娘は翌日も腹痛を訴え欠席したのです。

突然の訪問

放課後、家のインターホンが鳴り、玄関に出ると見知らぬ小学生男子が立っています。少年は「6年1組の〇〇です。△△(娘)さんいますか」と緊張した様子で尋ねてきました。

娘を呼びに行くと「絶対会いたくない!」と激しく拒絶。私は「体調が悪くて、うつしちゃうといけないから」と伝えると、彼は「謝りたくて」と言います。

勇気を出して会いにきてくれたであろう少年。どうしたらよいかわからず沈黙が続いたその時。ドレスアップし、できる限りのヘアセットした娘が現れました。どうやら会いたくないのではなく、パジャマ姿を見られたくなかったようです。

小さなヘアピンの力

少年は「前髪ヘンって言ってごめん」と言い、花のモチーフのヘアピンを差し出します。「これ妹のやつだけど新品だし、ちゃんと妹にお金払ったから」と言い残し、走り去っていきました。

そのヘアピンは前髪を留めるのにぴったりのサイズ。それ以来、娘は雨の日も晴れの日もそのピンをつけて元気に登校しています。

私は忘れていた子どもの世界の繊細さを思い出すと同時に、一言で傷つくこともあれば、元気を取り戻すこともある――言葉が持つ大きな力を改めて実感しました。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:桜井ひなの
大学卒業後、金融機関に勤務した後は、結婚を機にアメリカに移住。ベビーシッター、ペットシッター、日本語講師、ワックス脱毛サロンなど主に接客領域で多用な仕事を経験。現地での出産・育児を経て現在は三児の母として育児に奮闘しながら、執筆活動を行う。海外での仕事、出産、育児の体験。様々な文化・価値観が交錯する米国での経験を糧に、今を生きる女性へのアドバイスとなる記事を執筆中。日本でもサロンに勤務しており、日々接客する中で情報リサーチ中。

This article is a sponsored article by
''.