クレーマーの気質のゆうさん
ゆうさんは、普段から細かいことでも先生に意見しないと気が済まないタイプです。クレーマーと思われてもおかしくないくらいなのですが、ゆうさん自身は「私はクレーマーじゃないんだけど」と必ず枕詞をつけ、正義感と正当性を主張しています。
幼児教室での挨拶
ゆうさんの娘が通う幼児教室では、帰る前の挨拶として、先生が子どもを一人ひとりハグをして送り出しています。
ある日、ゆうさんは血相を変えて先生のところに向かい、「先生が一人ひとりにハグをしてくれると聞いたのに、うちの子には一回もハグをしてくれたことがない!」「私のことをクレーマーだと思っているの?! クレーマーの子どもは除け者にするの?」と騒ぎ立てました。
まさかの助け舟
先生が話そうとしても「言い訳ね! やっぱりうちの子だけ除け者にしているんだわ」「私はクレーマーじゃないのよ!」と、聞く耳を持ちません。
先生もどうしていいかわからずあたふたしていると、ゆうさんの娘・あいちゃん(5歳)が、
「ママ、先生の話聞ける?」とモジモジしながら言いました。
ハグをしない理由
先生が、「あいちゃん、言ってもいいの?」と前置きして話し始めます。「実は、あいちゃんからハグはしないでと断られているんです。恥ずかしいからと、誰にも見られないようにこっそり下の方でタッチをしてご挨拶するようにしていたんです」実は先生は、あいちゃんの思いを個別に汲み取ってくれていたのです。
「でも、きっとママは怒るからママにもバレないようにこっそりとタッチしようとあいちゃんに言われてしまっていて……」するとあいちゃんが「ママ、怒らないで。先生を困らせても嬉しくないよ。私、恥ずかしかっただけだから。ママにも言いたくなかったの」と。
それを聞いたゆうさんは「もう! ママが恥ずかしいことしたじゃない!」と顔を真っ赤にし、返す言葉もなく帰っていきました。それからは、まずあいちゃんの話を聞き、先生に向かって騒ぐことはなくなったのでした。
【体験者:30代・主婦、回答時期:2025年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:ふくまる よしまる
保育士を経て、2児の育児をしながらライター業をスタート。これまでの職業経験から育児のテーマを得意とする。特に保育士時代の出来事や、視覚障害がある子どもの育児をする自身の経験、そして同世代のママたちの声をもとに、女性を元気づけるための発信を精力的におこなう。

