異色の新人保育士
子どもの頃からの夢を叶えたいと希望を持って入職することが多い保育士業界の中で、一際異色を放つ新人のGくん。前職がお笑い芸人、そして料理人という全くの異業種から転職をしてきた人でした。
一念発起して資格を取得したGくんなので、保育士を続けていくのだろうと信じて、主任が新人教育をしていました。
やる気アピールは一人前
「何でもやります!」「どんな仕事もやれます!」が口癖のGくんは、他の新人保育士よりもやる気アピールをしていました。
しかし、何をやっても他の保育士から見ると雑な仕上がりに感じます。不器用ながら頑張っていると思わせるやる気アピールだったため、主任を始めどの保育士も遠慮してあまりダメ出しができずにいました。
お昼寝中に消えるGくん
5月を過ぎ、仕事に慣れてくると、園児のお昼寝中、Gくんは決まってトイレに行くようになります。「僕、お腹が弱くて……すみません」と言うので、変に思うも追求できずにいました。
ある日、同僚のKさんが恐る恐るケータイを持ってやってきました。「勤務時間中に個人ケータイを見てしまってすみません。でも……」
タイムラインに映し出された衝撃の事実
Kさんが見せたケータイの画面には、GくんのSNSのタイムラインが表示されていました。そこには、3分前にケータイゲームのハイスコアを祝う投稿がありました。
なんと、勤務中に嘘をついてトイレでサボっていたことが、自分のタイムラインで全職員に晒されていたとは。そんなことには気づかず小芝居を打ちながら戻ってきたGくんに、主任が冷ややかに一言。
「ハイスコアおめでとう。やる気があるように見えたけど、サボっていたのね。自分からみんなに知らせるなんて、ハイスコアがよっぽど嬉しかったのかしら?」
Gくんは凍りつきましたが、時すでに遅し。それからは、雑に見える仕事は全てチェックが入り、みっちりと教育されることになりました。
【体験者:30代・女性保育士、回答時期:2017年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
EPライター:ふくまる まるよし
保育士を経て、2児の育児をしながらライター業をスタート。これまでの職業経験から育児のテーマを得意とする。特に保育士時代の出来事や、視覚障害がある子どもの育児をする自身の経験、そして同世代のママたちの声をもとに、女性を元気づけるための発信を精力的におこなう。

